CSR(企業の社会的責任)への取り組み

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中長期環境ビジョン「Obayashi Green Vision 2050」
 

未来のために、大林組ができること。

中長期環境ビジョン「Obayashi Green Vision 2050」は、大林組が今後の事業活動でめざす方向性について、持続可能な社会づくりへの貢献という観点でまとめたものです。「2050年のあるべき社会像」の実現に向けて、具体的なアクションプランやCO2排出量削減の数値目標を定めています。
 

大林組 社長 白石達からのメッセージ

大林組は、建設事業などを通じて地球環境の保全に取り組み、持続可能な社会の実現に寄与することを社会的責任の一つと考えています。2011年1月には、社会の一員として地球環境を考え、地球上のすべての人々に笑顔を届けたいという思いを込めて、「地球に笑顔を」などのコーポレートメッセージを発表しました。
「Obayashi Green Vision 2050」は、社内の多くの部門が関わり、活発な議論を重ねて策定したものです。アクションプランを推進する中で、私たち大林組が社会にどのように貢献できるか、社員一人ひとりが自ら考え、行動に移す際のよりどころとなります。今後は、この中長期ビジョンを基に事業を進め、持続可能な社会の実現に寄与してまいります。

中長期環境ビジョン「Obayashi Green Vision 2050」

ビジョンの位置付け

「Obayashi Green Vision 2050」は、将来のあるべき姿を描いたうえで中長期的な目標・計画を定める「バックキャスティング」の手法で策定しました。「2050年のあるべき社会像」の実現に向けて、2020年までのアクションプランや、CO2排出量削減に関する2030年と2050年の数値目標など、今から大林組がすべきことを示しています。

 

より着実に実行するために

ビジョン策定直後に発生した東日本大震災によって変化した社会環境においても、「Obayashi Green Vision 2050」を着実に実行するため、社外有識者を交えた会議「環境未来構想」で検討を重ねてきました。検討により、次の3つの観点から「2050年のあるべき社会像」の実現に向けた取り組みを進めていきます。

 

  1. (1)3+1社会
    「低炭素社会」「循環社会」「自然共生社会」に「安全・安心な社会」を加えた3+1社会から成る「2050年のあるべき社会像」を描き、持続可能な社会の実現をめざします。
  2. (2)統合的アプローチ
    環境課題や社会のニーズに対して、例えば「低炭素社会」と「安全・安心な社会」のための取り組みを組み合わせるなど、3+1社会の各要素を組み合わせたソリューションの提案や事業活動を統合的に検討します。
  3. (3)連携の推進
    「2050年のあるべき社会像」の実現に向けた取り組みは、大林組グループだけでなく他企業や行政、研究機関との協働も視野に入れながら進めます。

 

「Obayashi Green Vision 2050」は、将来のあるべき姿を描いたうえで中長期的な目標・計画を定める「バックキャスティング」の手法で策定

 

大林組が描く「2050年のあるべき社会像」

3+1社会
  1. 気候変動に影響を及ぼさない水準で、温室効果ガス濃度を安定させる「低炭素社会」
  2. 新たに採取する資源を最小限とし、究極の循環システムを構築する「循環社会」
  3. 生物多様性が適切に保たれ、自然の恵みを将来にわたって享受できる「自然共生社会」
  4. 安全の確保を前提として低炭素社会・循環社会・自然共生社会を統合的に構築する「安全・安心な社会」

 

2020年までのアクションプラン

3つの事業分野ごとにアクションプランを設定

2050年のあるべき社会像として描いた「安全・安心な社会」を基盤とした「低炭素社会」、「循環社会」、「自然共生社会」について、それぞれを「建物・都市建設」(ビル・街づくりおよびマネジメント)、「インフラ建設」(インフラづくりおよびオペレーション)、「サービス提供」(その他のサービス)という3つの事業分野(事業領域)に分け、具体的なアクションプランを設定しています。
今後のアクションプラン推進に当たっては、建設業として環境に貢献できることに取り組みつつ、建設周辺の事業領域への拡大にも積極的に挑戦していきます。
 

2017年に向けた主な取り組み

 

 

直接的な取り組みと間接的な取り組みを考慮して設定

大林組の環境活動には、自社施設や建設現場での取り組み、環境技術の開発など、自らの意思で推進できることがあります。一方、省エネ設計やグリーン調達など、発注者の意思決定に間接的に関与できることもあります。
そこで、大林組が直接的に関与できることと、間接的に関与できることを考慮しながらアクションプランを設定しています。

 

直接的な取り組みの例
  • 新たな工法・材料の開発やICTの活用による低炭素型の施工
  • 最新技術を適用した自社施設の省エネ
  • ペーパーレスによるオフィスでの省資源
  • ビジョン実現に関連した技術の開発
間接的な取り組みの例
  • より高度な省エネルギー提案(ZEB(※1))
  • 省エネルギーサービス事業の実施
  • 環境配慮型開発事業への参加(スマートシティ)
  • 再生可能エネルギー発電事業への参加(メガソーラー、風力、バイオマス)
  • 生産時低炭素型資材の適用推進(環境配慮型コンクリート)

 

低炭素社会の実現に向けた数値目標

低炭素社会、循環社会、自然共生社会に安全・安心な社会を加味した「2050年のあるべき社会像」に関するアクションプランのうち、「低炭素社会」については、2030年と2050年に達成すべきCO2排出量削減目標を定め、より実効性のあるものとしました。アクションプランによる実績を直接的に貢献できることと、間接的に貢献できることに分け、それぞれに設定した数値目標の達成に向けて、今後の活動を推進していきます。
 

低炭素社会の実現に向けた数値目標

 

2015年度の主な取り組み

※クリックで拡大

 

※1 ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)
「省エネルギー」と再生可能エネルギーによる「創エネルギー」で、建物運用時のエネルギー収支をゼロにする建物

※2 ZEC(ゼロエネルギー施工)
これまで取り組んできた建設工事の「省エネルギー」を一層推進するとともに、大林組グループの再生可能エネルギー事業による「創エネルギー」で、建設工事で使用するエネルギーを差し引きゼロにすること

 

社外有識者からのご意見

東京大学サステイナビリティ学連携研究機構 機構長・教授 
武内和彦氏

武内和彦氏

人口減少と高齢化が進行する21世紀日本では、都市のコンパクト化、高効率化を進めるとともに、自然環境の創出と減災のためのグリーンインフラを組み合わせるなど、統合的なアプローチによって、成熟社会の豊かな暮らしを実現していく必要があります。大林組環境未来構想(Obayashi Green Vision 2050)は、CSV(企業価値と社会価値の共創)の観点から、安全・安心を基盤に低炭素・循環・自然共生社会の統合をめざす野心的な取り組みであり、建設業界での主流化に向けた今後の事業展開が大いに期待されます。

千葉大学大学院工学研究科 建築・都市科学専攻 教授
村木美貴氏

村木美貴氏

大林組が「川上から川下」まですべてに対応できる総合建設会社としての取り組みを行うこと、建設業だからこそ実現できる都市づくりのノウハウを積極的に都市構想の段階から導入していくことが大事と考えます。川上からの都市づくりへの参画は、最終的な都市づくりに必要となる要素、方法を無駄なく検討することができ、ハード事業終了後のマネジメント、メンテナンスを初期段階に仕込むこともできます。最終的には、人に求められる街の実現が必要であり、都市の価値の上昇を建設業から発案、発信、事業化、および維持を進めて頂きたいと考えています。

株式会社三菱総合研究所 参与 海外事業センター長
吉田直樹氏

吉田直樹氏

「環境未来構想」のキーメッセージは、“持続可能な社会、街づくりの具体策を考案・設計、それをビジネスを通じてさまざまなステークホルダー、パートナーと共創・具現化する”であると考えます。これは、従来の業の枠を超えたビジネスモデルの創造、社会価値起点でのビジネスモデルイノベーションの実現へのチャレンジの宣言、ともいえるでしょう。
「2050年のあるべき社会像」実現に向け、持続可能な社会、街づくりのリーダーとして、また、イノベーションにチャレンジする企業として期待しています。