『源氏物語』・・・わが国を代表するこの長編文学は、1000年の時空を経てなお輝きを失わず、日本人の美意識の源流ともいえる世界を形成している。その中心的な舞台となったのは、平安京に花開いた光源氏のような王朝貴族たちの壮麗な邸宅、いわゆる寝殿造りの住まいであった。では寝殿造りとは、どのような建築だったのだろうか。この素朴ともいえる疑問に答えてくれる遺構は、残念ながら何一つ残っていない。あまりにも有名な『源氏物語』の文学的世界と比較すると、建築的側面には意外なほど知られていないことが多いのである。 そこで大林組プロジェクトチームは今回、『源氏物語』解釈の第一人者である玉上琢彌氏の監修を得て、紫式部が思い描いた光源氏の邸宅・六条院を復元することにより、寝殿造りの建築空間へのアプローチを試みた。
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目次
1. 『源氏物語』と寝殿造り
2. 『源氏物語』にみる光源氏の邸宅
3. 光源氏の邸宅・六条院の復元
4. 東南の町における「寝殿造り」の構造
5. 六条院のモデルと工期
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