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技術研究所にスマートエネルギーシステムを構築

次世代のスマートシティを想定した技術の実証に着手

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、次世代のスマートシティを想定した技術の実証を行うため、大林組技術研究所(東京都清瀬市)にスマートエネルギーシステムを構築します。

 

持続可能な社会の実現に向けて、現在、国内外においてスマートシティ・スマートコミュニティの開発や実証事業が多数計画・実施されています。さらに東日本大震災以降は、エネルギーセキュリティ(※1)や被災地復興の観点からも、その動きは加速しています。

 

このたび、技術研究所に構築するスマートエネルギーシステムは、技術研究所の通常稼働時の消費電力にほぼ匹敵する大規模出力(約900kW)の太陽光発電設備を設置のうえ、ビッグデータなどを活用した電力需給の予測とリアルタイムな電力需要の把握に基づき、時々刻々と変動する需給バランスを調整するEMS(エネルギーマネジメントシステム)を構築するもので、再生可能エネルギーを安定的かつ最大限に活用するシステムです。完成は2014年11月末を予定しています。

 

システム構築に当たってはSCIM(Smart City Information Modeling)(※2)を導入し、EMSとリンクさせることで制御、管理の状況を「見える化」する予定です。

 

今回の実証によって、市街地再開発、大規模な工場・大学・病院など、複数の建物を有する施設で想定されるスマートシティに関わる顧客ニーズ【省エネルギー・省CO2、BCP(事業継続計画 Business Continuity Plan)など】へのソリューション技術を蓄積するとともに、システムにおけるSCIMの有効性を検証し、次世代の街づくりのプラットフォームへと展開を図ります。

 

なお、本実証の中心技術であるEMSの構築では、早稲田大学先進グリッド技術研究所の林泰弘所長の協力を得て進めています。

 

スマートエネルギーシステムの概要

 ※クリックで拡大

 

 

構築するスマートエネルギーシステムの特長は次のとおりです。

 

  1. 大規模な再生可能エネルギーを中心とする多様な電源の安定・有効活用
    低炭素な次世代のスマートシティを想定し、既設、新設合わせて技術研究所の通常稼働時の消費電力にほぼ匹敵する約900kWの太陽光発電システムを導入します。併せて、これらを安定かつ有効に活用するため約350kWのマイクロコンバインド発電システム(※3)と出力500kW、容量3,000kWh(通常稼働の3日分)の大型蓄電池を導入する予定です。これらのマルチソース電源の最適活用により商用電力のピークを低減することで、電力負荷平準化に貢献します。

     

  2. ビッグデータなどを活用した需給予測とリアルタイムな需要把握による発電・蓄電・節電の統合的なコントロール
    発電・蓄電・節電を統合的にコントロールするEMSは、天気・気温・日射など外部条件の情報、空調・照明・その他の機械類の稼働状況など内部条件に関する情報、および過去の運用実績データなどのビッグデータ、の3つを用いた高精度な電力需給予測機能を備えており、さらに直近の気象情報を用いたショートレンジの太陽光発電量予測機能も有しています。

    加えて、より精緻な需給予測を行うため、建物在勤者から建物の使用予定をリアルタイムに収集のうえ、予測の基礎データに反映する仕組み(デマンドナビ(※4))と、電力逼迫(ひっぱく)時などには在勤者が自らDR(デマンドレスポンス)(※5)活動に参加する仕組みも組み込まれています。

     

    これらの仕組みは、時々刻々と変動する需給実績に対して管理者と使用者がインタラクティブに需給調整することを可能とするため、電力逼迫(ひっぱく)時のみならず、ランニングコストやCO2の削減など目標に応じて、年・月・週・日単位で電力の需給計画を策定・実行・管理していくことにも活用できます。併せて、SCIMを通じて発電・蓄電・節電の状況をリアルタイムで見える化することで、在勤者や外来者に向けてシステム導入効果の共有化を図ることとしています。

     

    技術研究所ではスマートエネルギーシステム導入により、2015年に買電電力量を約20%(1,000MWh/年)、CO2排出量を20%(865t-CO2/年)、削減できる見通しです (2012年比)。

     

  3. BCPへの対応
    大規模な自立分散電源を持ち、EMSにより安定かつ省エネルギーにコントロールされるスマートエネルギーシステムにより、電力やガスが途絶するような非常時でも事業継続を実現します。技術研究所ではインフラ(商用電力、都市ガス、水道)が途絶した場合でも、非常時対応の職員50人が7日間程度、安全に業務可能となります。

     

大林組は、今回の実証によって得られるスマートシティに関する技術・ノウハウをパッケージ化し、企画・計画から運用・管理までのサービスを包括的に提供することにより、お客様のエネルギーコストの削減と省CO2、さらには持続可能社会の実現に貢献していきます。

 

 スマートエネルギーシステムにおけるEMSフロー

 

 

「見える化」の概要

 EMSとSCIMとのリンク

 

 

※1 エネルギーセキュリティ
市民生活、経済産業活動のために、環境への影響を考慮しつつ、必要十分なエネルギーを合理的な価格で継続的に確保すること。

 

※2 SCIM(Smart City Information Modeling)
コンピューター上に街を丸ごと再現し、計画段階におけるシステムの最適設計や環境シミュレーション、施工段階における不具合防止、運営段階におけるエネルギーの見える化やインフラの維持管理など、街づくりのあらゆる段階でさまざまなサービスを提供するプラットフォーム。

 

※3 マイクロコンバインド発電システム
150kW級のガスエンジン発電機とその排熱を用いた小型タービン発電機から成る常用発電システム。

 

※4 デマンドナビ(商標登録申請中)
事業所における翌々日以降の電力負荷変動および最大電力を算出するためのプログラム。月別、平日/休日別のベース負荷に、特殊負荷(実験機器など)の使用予定をユーザーが入力することにより、その日の電力負荷曲線を作成、最大電力を想定する。

 

※5 DR(デマンドレスポンス)
電力会社などからの要請に応じて利用者が電力の使用量を削減することおよびその仕組み。

 

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先

大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。