発刊のご挨拶

当社は2011年、創業120年を迎え、社史「120年史」を発刊しました。

発刊にあたり、お得意先をはじめ関係各位の温かいご支援ご愛顧と、先人達の熱意と努力に、深い感謝と敬意を表する次第であります。

創業120年を迎えた昨年、当社は新たに「大林組基本理念」を策定しました。基本理念は、「私たちのありたい姿」と「大林組が考えるCSR」で構成し、それぞれ次のとおりとしました。

基本理念は、全従業員が共有すべき会社の「幹」となるものであり、事業活動を営むにあたっての姿勢と価値観を示しています。

一方、基本理念を実現する原動力は、「誠実なもの造りの姿勢」「技術力」「人を大切にする」という先人から継承してきたDNAです。

しかしながら、現代は、受け継いできたDNAだけで乗り切れるほど容易なものではありません。日本の超高齢化、歴史的な円高、財政不安、東日本大震災を機に表面化したエネルギー問題、欧米の債務問題などの事業環境の劇的な変化に対応し、時代とともに変化する「大林組の存在意義、社会から求められる使命」について自問自答を繰り返し、自己変革を続けなければなりません。

さて、本年新たに発表した「中期経営計画'12」では、当社グループの事業領域を既存のものに拘ることなく、参画可能な事業領域を広い視野で求め、「収益基盤の多様化」に主眼を置きました。当社は、今、この歴史的な転換点で、次代に向けて新たなスタートを切ります。

大林組は、建設とその周辺事業を通じて、広く社会に安全・安心を提供し、持続可能な社会の実現に貢献し、社会とともに持続的に発展し続ける企業をめざしています。

本書をご覧いただき、より一層、大林組を理解していただきたく、よろしくお願い申し上げます。

2012年11月