津波被害を受けた農地に、菜の花が咲きました

実験開始から1年。宮城県岩沼市で木材チップによる除塩法の有効性を確認

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塩害農地に菜の花が咲きました


東日本大震災から2年が経過した4月、津波で被災した宮城県岩沼市の塩害農地に、菜の花が咲きました。

土壌改良作業の様子

トラクターで排水路を設置。木材チップと土壌改良材を混合していきます

土壌改良した農地に咲く菜の花

種まきから半年経った4月28日、春の訪れとともに菜の花は農地一面、満開になりました

大林組は、被災木材チップ材などを活用して土壌改良と雨水による除塩を促進する木材チップ塩成土壌改良工法を開発。2012年4月から、東北大学大学院農学研究科と共同で、津波被害を受けた塩害農地の除塩実証実験を行っています。

この工法は、木材チップと改良材を土壌に混ぜることで雨水の浸透性を高め、塩分を雨水によって洗浄するというものです。

木材チップと土壌改良材を混合後、5ヵ月間で土壌の塩分が基準値以下になったことを受け、2012年10月、農地に菜の花の種をまきました。そして実験開始から約1年、満開を迎えた菜の花が、除塩の有効性を実証しました。

大林組は、これからも東北の被災地をはじめ、塩害に直面するあらゆる地域に積極的に木材チップ塩成土壌改良工法を提案し、農地再生および緑地造成を通して豊かな生態系の保全に努めてまいります。