KDDI、大林組、NEC 国内初!「5G」、4K3Dモニターを活用した建機の遠隔施工に成功

建機の無人運転により安全・迅速な災害復旧対応を実現

プレスリリース

KDDI株式会社
株式会社大林組
日本電気株式会社


KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中孝司)、株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役社長:白石達)、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長兼CEO:新野隆、以下 NEC)は、次世代移動通信システム「5G」(以下 5G)、4K3Dモニターを活用した建設機械(以下 建機)による遠隔施工(以下 本実証試験)に国内で初めて成功しました(※1)。

「5G」、4K3Dモニターを活用した建機の遠隔施工

本実証試験は、2018年2月1日から2018年2月14日まで、大林組の東京機械工場(埼玉県川越市南台1丁目10-4)で実施しました。災害復旧などに代表される危険作業においては、オペレーターが建機に搭乗せず、離れた場所から映像を頼りに建機を操作する、無人運転が求められています。

しかし、遠隔操作は搭乗操作に比べ建機の動作が遅くなるため、作業効率が50%~60%程度に低下すると言われています。遠隔操作の場合には建機に設置したカメラからの映像と建機を俯瞰する映像のみを頼りに作業を行うことが主な原因です。

本実証試験では、「5G」の特長である高速・大容量通信を建機の遠隔操作に応用し、既存のモバイル通信では実現が困難であった高精細映像の伝送を実現することで、遠隔地にいるオペレーターへの情報提供量の増大による負荷軽減により、遠隔操作の作業効率を従来に比べ15%~25%改善しました。

本実証試験では、現行の建設機械に高精細4Kカメラを2台、2K全天球カメラを1台、2K俯瞰カメラを2台設置し、計5台からのカメラ映像を28GHz帯の超多素子アンテナによるビームフォーミングを活用して遠隔操作室に伝送しました。遠隔操作室では、裸眼でも自然に立体視が可能な4K対応の3Dモニターを導入することで従来のモニターに比べ奥行をより正確に捉えることが可能となり、作業効率を大幅に改善できることを確認しました。

これにより、遠隔地からでも繊細な操作が可能となるため、人が立ち寄ることができない災害現場においても復旧作業を安全かつ迅速に進めることができます。

なお、本実証試験は、総務省の技術試験事務における「5G」総合実証試験(※2)として実施しています。

KDDI、大林組、NECは実証試験を通じて、「5G」を活用したICT施工の実現に向けて「建機の無人化」「リアルタイム遠隔施工」など高度な建設技術の実現をめざします。

【各社の役割】

  1. KDDI
    総務省の技術試験事務における「5G」総合実証試験の推進(※2)。本件の「5G」のエリア設計
  2. 大林組
    建機の遠隔操作システムの開発、試験
  3. NEC
    28GHz超多素子アンテナを用いた通信機器の開発、試験
  • ※1
    KDDI調べ。「5G」の高速・大容量通信を活かし、映像伝送に4K3Dモニターを活用すること
  • ※2
    電波を有効に利用できる実現性の高い技術について技術的検討を行い、その技術の早期導入を図ることを目的として、総務省が「技術試験事務」を実施しています。詳細は総務省「周波数ひっ迫対策のための技術試験事務の実施」をご覧ください

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
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