レジリエントシティ02 いかなる振動も抑制する

巨大地震の振動も
しっかり抑える
適材適所の制震テクノロジー

ビルの規模や構造、用途、立地条件、コスト計画などに合わせて選択できる、大林組が培ってきた独自の制震技術の数々。いずれも大地震の揺れを柔軟かつ強力に制し、都市機能、そして事業の継続をサポートします。

制震構造システム DFS(デュアル・フレーム・システム)

一つの建物を独立した2つの構造体(立体駐車場、超高層住宅棟)で構成し、お互いを制振装置(ダンパー)で連結する制振構造システムです。硬い立体駐車場と柔らかい超高層住宅棟をダンパーでつなぐことで、互いの揺れを抑制することができます。

■長周期と短周期の2つの構造体を制振装置(オイルダンパー)で連結した連結制振構造
■長周期地震動から都市直下地震による短周期の地震動まで幅広い周期の地震動による建物の揺れを低減
■高い制振効果により柱・梁を減らせ、住戸内に広い居住空間をとることが可能

摩擦型制震装置 ブレーキダンパー

ステンレス板とブレーキ材の間に生じる摩擦力で建物の揺れのエネルギーを吸収する制震システムです。皿ばねボルトで軸力を一定に保持するため安定した摩擦力を発揮し、建物の揺れを確実に吸収。長周期地震動による繰り返しの揺れにも対応できる優れた耐久性があり、大地震後でも取り替えの必要がなく、メンテナンスも不要です。

■強風から大地震まで、建物のさまざまな揺れを3分の2から4分の3程度に低減
■新築・耐震改修に関わらず、低層建物から超高層建物まで幅広く適用可能
■作動を繰り返しても損傷しないためメンテナンスや地震後の取り替えが不要
■システムの標準化で高品質・低コストを実現

超高層ビル向け頂部TMD制震装置 ペアマスダンパー

超高層建物の頂部に大質量の錘(おもり)を有するTMD(Tuned Mass Damper)を設置。錘を大きい振幅で動かすことで、大地震による建物の揺れを低減する装置です。TMDの設置後も、建物固有周期の変化に応じてTMD周期の再調整が容易にでき、常に高い制震性能を発揮。また、TMDを独自のフェイルセーフ架台に搭載することで、想定外の過大地震動に対する安全性も確保しています。

■振子と倒立振子を組み合わせ、コンパクト化と周期調整機能の簡素化を実現
■フェイルセーフ架台で、装置の安全性を確保
■超高層建物を使用しながら、省スペースで耐震改修が可能

スーパーアクティブ制震 ラピュタ2D

建物と地面の揺れから最適な制御力を求め、油圧アクチュエータで地面の動きと反対方向に建物を動かすことにより、地震の揺れを打ち消すシステムです。従来の免震システムが建物の揺れを地面の揺れの3分の1から5分の1に低減するのに対し、「ラピュタ2D」は30分の1から50分の1に低減します。

■油圧アクチュエータが建物の揺れを通常の免震建物の10分の1程度まで低減
■油圧アクチュエータの能力以上の大地震時でも、通常の 免震建物として安全性を確保
■一部の重要な部屋だけに適用することも可能

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