構造物の強靭さを高める
補強テクノロジー
巨大地震に対して耐震性能が不足する既存の構造物を強化する大林組独自の補強技術です。個々の構造物の特性に合わせてパフォーマンスを発揮する技術を開発・提供します。
伝統木造建築の多くに採用されている「落とし込み板壁」を利用する補強工法です。落とし込み板相互と柱際に設けた縦枠材とを、それぞれ長ダボとほぞで一体化します。従来工法より少ない壁量で、伝統木造建築物だけでなく、一般木造建築物の新築や耐震補強にも適用できます。
■壁倍率が10倍を超える国内初の工法で、高い剛性と耐力を発揮
■伝統木造建築における従来の耐震補強工法と同等のコストで施工可能
■耐震性を確保しながら、壁の少ない開放的な間取りが可能
本技術は、稲山正弘(東京大学教授)・菊池恭二(社寺工舎)・(株)中村建築研究所との共同開発によるものです。
3Qの示す「Quiet(静かに)」、「Quick(素早く)」、「High-Quality(高品質)」な耐震補強工事を行うために、音の出る作業やコンクリート打設、溶接作業を削減しました。部材の小型化は省スペースでの施工を可能とし、補強箇所周辺の家具などの移動を少なくできます。またブロックや接着工法の適用により、工期も短縮します。
既存躯体面をウォータージェットで目粗しすることで、補強部材との一体性を向上させ、あと施工アンカー量を削減できます。外付け補強の間接接合部、RC増設壁の接合部に適用できます。
既存の躯体に接着されるブレース型の補強工法です。分割された鋼管内に配筋し、高強度モルタルを充てんして一体化するため、狭あいな場所での施工にも適しています。
小型のブロックを積んで構築する耐震補強壁を、既存躯体と強固に接着する耐震補強工法です。プレキャストブロックによる新設壁・増厚壁、FRPブロックによる新設壁などがあります。
護岸背後の敷地に間隔を置いて杭列を設置し、液状化による地盤変状を効果的、経済的に低減する工法です。抑止杭は地盤の流動性状や流動外力に応じて適切な間隔で配置できる工法のため、地盤改良のように連続的な工事が必要な他の対策工法と比べて施工の自由度が高く、経済的です。
■工場等の広い敷地の地盤変状を効果的かつ経済的に抑制
■配置の自由度が高く既設設備を避けて設置できるため、設備稼働中でも対策工事が可能
■排土等が少ない環境に優しい工法
建物に求められる性能を総合的かつ定量的に診断し、建物の問題点や性能レベルを客観的に把握するシステムです。目視とヒアリングを中心とした診断により、現地調査は1日程度で完了。リニューアル計画の立案、維持管理計画の策定など、建物のライフサイクルマネジメントを効果的に推進できます。
■建物性能を6分野・120項目に分類し、各項目を客観的な指標に基づき診断
■AHP(階層分析法)により各項目に重みを設定し、建物所有者の考え方を評価に反映
■営業マンが問診し、その場で問題点の概略を提示できる「たてもの診たろうmini」もご用意