トンネルをつくる人たち Tunnel Construction Professionals

山岳トンネル編

立岩トンネルJV工事事務所 土木係 中嶋 祐里

立岩トンネルJV工事事務所 土木係中嶋 祐里

「当たり前のコミュニケーションが何よりも大切」

無事故の陰にコミュニケーション

私は立岩トンネル山崎工区建設現場で施工管理を担当しています。工程を把握し、それぞれの段階で作業が設計図書通りに進んでいるか、構造物の品質が規格をクリアしているかなどの確認や記録を行っています。ほかにも、現場の事故を防ぐための安全点検や工事機械の保守管理、必要な資機材の発注・管理も私の役目です。
立岩トンネルは北海道新幹線走行用のトンネルです。以前に岩手県国道45号吉浜釜石道路トンネルの現場を経験していますが、工事の規模だけでなく工法や工程なども異なり、用途や地質などの条件によって同種の工事でもこんなに違うものかと、トンネル建設の奥深さを感じました。

しかし、どんな現場でも共通して重要なのは「コミュニケーション」だと思います。建設現場では自社、他社の境なくたくさんのメンバーがチームを組んで仕事をしています。日々刻々と状況が変わる建設現場で円滑に工事を進めるためには、正確な情報を共有するなど日頃のコミュニケーションが不可欠です。

以前、資材の発注についてトラブルがありました。資材がないと工事がストップしかねません。幸い、この時は事なきを得ましたが、単純な情報伝達のミスであったことを反省し、以後、相互の確認・チェックに一層の注意を払うこと、そしてコミュニケーションにおいては「相手を気遣う、相手の気持ちになって考える」ことを大切にするようになりました。

立岩トンネルJV工事事務所 土木係 中嶋 祐里
目標は所長!

当現場のメンバーで女性は私だけですが、現場を任される責任において男女の差はありません。現場に出れば上下の関係に依らず良い仕事のために闊達(かったつ)に話し合える雰囲気があり、私も臆することなく発言するようにしています。

体力も必要な仕事であるため大変なのではと聞かれることもありますが、女性だからといって特に負担を感じることはありません。もちろん、力作業などでサポートをいただくこともありますが、その分他の仕事でカバーできるように努めています。女性ならではの視点が活きることもあると思うので、土木の現場で活躍する女性がもっと増えてくれたらうれしいです。ぜひ一緒に働きましょう。

私自身は入社4年目でまだまだ勉強することばかりですが、自分が測量し、設計したトンネルがどんどんできていく様子にとてもやりがいを感じています。今後もさらに経験を重ねて知識・技術を習得し、いずれは現場所長となるのが目標です。そのためにも日々の業務に真摯(しんし)に向き合い、無事故で完成の日を迎えられるように頑張ります。