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解説

関西国際空港埋立用土砂の採取跡地に「森の中に隠れた国際会議場」をつくる

2003年3月、兵庫県淡路島にオープンした「淡路夢舞台」は、関西国際空港の埋立用土砂を採取した跡地を、緑豊かな自然と調和した空間に再生する環境創造型プロジェクトである。植栽された常緑照葉樹林の中に、兵庫県が進める「淡路島国際公園都市」の中核施設として、国際会議場、リゾートホテル、展望テラス、温室、野外劇場などが整備されている。このうち、当社JVが施工した国際会議場は、国際会議や学術会議のほか、研修会、セミナー、式典まで幅広く対応できる機能を備えている。

安藤忠雄氏の設計による国際会議場は、海に面し、周辺の森や山々と一体となっており、外壁はコンクリート打放し、自然石貼り、屋根には地元の淡路瓦を採用している。内壁はコンクリート化粧打放しを基調に木質系の内装を組み合わせた仕上げとなっている。国際会議場から森の中に設けられた通路を巡り、池の中の回廊を渡ると茶室があり、会議を終えた人々が一服いただけるように配慮されている。

施工に当たっては、内外壁ともにコンクリート打放し面が多く、打放し面の出来映えと収縮クラックの低減が一番の課題であったため、流動性を確保しながら、単位水量の少ないコンクリート配合を実現させた。

2000年3月には「淡路花博 ジャパンフローラ2000」の会場としても使用された。

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