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  • 梅田ダイビル
  • ホテルモントレ大阪
  • 健康保険組合連合会 大阪中央病院

解説

ガーデンシティー・タワーズのビル群

JR大阪駅西側の旧国鉄梅田駅コンテナヤード跡地の再開発事業「ガーデンシティー・タワーズ」は、オフィスビル2棟、ホテル、病院からなる複合ビル群として計画された。当社はこのうち、「梅田ダイビル」「ホテルモントレ大阪」「健康保険組合連合会大阪中央病院」を他社と共同で施工した。

敷地は、軟弱地盤で、北側はJR営業線、南側は西梅田地下歩行者道路、さらにその下を走る阪神電鉄地下軌道と近接しているため、地下工事には高度な安全性が要求された。そこで山留め工事ではJR側にTRD工法を採用。TRD工法は、地盤に挿入したチェーンソー型のカッターを水平方向に移動させるもので、カッターを地盤から引き出すことなく掘削・攪伴するため、重機が転倒する危険が少ない。

掘削工事では、「工期短縮」「周辺地盤への影響を最小限に抑える」「4棟の地下が一体の構造で広大な地下面積を有するため、外周の土圧を支持する強固な作業床が不可欠」などの理由から、4棟の地下部分を逆打ち工法により同時施工。4つの異なる共同企業体が、1つの山留め壁の中で同時に大規模な逆打ち工事を施工するという工事が無事完了できたのは、掘削、躯体打継のレベル合わせ、土圧のバランス処理など、綿密な施工連携の成果であった。

梅田ダイビル

1階エントランス部分を地上15mのピロティとした開放感ある巨大空間が特徴的なインテリジェントビルである。地下階には水と緑に囲まれたサンクンガーデンが設けられ、梅田地下街から続く歩行者空間として開放されている。大空間確保のためのCFT鋼管柱の品質管理と外壁ガラスカーテンウォールの変形やひずみ防止のための精度管理に重点を置いた。

ホテルモントレ大阪

中世ヨーロッパ文化の中心であるウィーン様式を細部まで考証し、デザインされたシティホテルである。外壁色はウィーンにあるシェーンブルン宮殿の外壁に利用されている「マリア・テレジア・イエロー」を採用し、8階中庭のチャペル「グドゥエル」はベルギーのブリュッセル郊外の田舎町にある14世紀に建てられたチャペルを忠実に再現している。

健康保険組合連合会大阪中央病院

1934(昭和9)年に健康保険組合連合会唯一の直営病院として開設された大阪中央病院を、近代的設備を備えたシティホスピタルとして建て替えたものである。施工では別途工事となった医療機器設置などとの綿密な工程調整を行った。

技術紹介へのリンク

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