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解説
「愛・地球博」の様々な施設を施工
2005年3月25日から9月25日まで延185日間、愛知県東部の長久手町・豊田市・瀬戸市を会場として開催された「愛・地球博」は、「自然の叡智」をテーマとした21世紀最初で、国内では大阪万博以来2回目の国際博覧会である。
当社は、博覧会施設の内、次の施設を長久手会場で施工した。
・会場施設建設工事(I工区)(他社と共同施工)
グローバル・コモン1、グローバル・コモン2、レストラン棟(トルコ、フランス、韓国)、グローバルループ(空中回廊)、こいの池、グローバルハウス マンモス館、バイオラング(緑化壁)、愛・地球博広場、北ゲート、迎賓館、万博駅、その他(約90棟、延82,191㎡、工作物24,125㎡)
・企業出展パビリオン(当社単独施工)(トヨタグループ館、日本ガス協会 ガスパビリオン、日本自動車工業会 ワンダーホイール展覧車)
中でも、会場内で各施設にアクセスできるグローバルループ(空中回廊)は、起伏の多い自然の地形を壊さないよう設けられた巾21m、高さ7m〜15m、長さ2.6km(当社JV施工分900m)の鉄骨造の回廊で、基礎杭はリユースを考慮して鋼管杭として、コンクリートの基礎を設置せず、歩廊部はブラジル産ユーカリ間伐材と再生木材を、日除けにはケナフ材を使用して、環境万博に配慮したものとなっている。
参加各国が出店するパビリオンであるグローバル・コモンは、モジュール化された鉄骨造で壁床には間伐材が使用された。
トヨタグループ館の特徴は、建物外周の構造体として使用された鉄骨に、リユースを前提として、規格品を使用したことであった。外壁には古紙再生紙の壁材、内装の一部にはケナフ材が採用された。
当社は「長久手愛知県館」の屋上に「踊る指南鉄塔」を設置した。当社が開発した「可変形状トラス(VGT)」を採用しており、3本の高さ18mの白い鉄塔が自在に動くもので、3本の鉄塔に囲まれた中央に置かれたからくり人形とともに、コンピュータ制御で多彩な動きを見せ、観客の注目を浴びた。
「愛・地球博」は、2200万人を超える来場者数を記録して無事終了した。長久手会場のほとんどの施設は撤去され、跡地は「愛・地球博記念公園」として整備された。
以上の他、当社は2005年日本国際博覧会西ターミナル整備(他社と共同施工)及び交通アクセスである「リニモ」のための大規模事業関連道路事業東部丘陵線建設工事(シールド1号〜3号工)(当社単独施工)の2件の土木工事を施工した。