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解説

札幌の新しいランドマークとなる北海道最大のオフィスビル

日本生命札幌ビルは、地上100mの高層棟(1期)と地上25mの低層棟(2期)から構成され、北海道最大のオフィスビルをめざしたプロジェクトである。札幌のシンボルともいえる赤レンガ庁舎に隣接し、歴史ある都市景観とも調和した新しいランドマークとなるべく計画された。高層棟は道内最大の貸室面積を有し、低層棟は地下1階から4階までの吹き抜けとガラス張りの外観が特徴的な商業施設で、両ビルの間には4階まで吹き抜けのアトリウムが設けられている。

工事は、旧札幌第1合同庁舎跡地に高層棟を建設した後、隣接する旧日本生命札幌ビルを解体し、低層棟を建設した。

高層棟の工事では、発注者から工期短縮の要請を受け、躯体工事に逆打ち工法を採用したほか、ユニットフロア工法により小梁やデッキプレートの揚重作業を省力化。外壁PC版をAW・ガラス打込一体化パネル方式として、ピース数の大幅な削減を実現した。

安全管理の面では、自動玉掛け装置、当社独自の物流システムの採用により揚重ロスや揚重時の災害リスクを低減。併せて、荷姿の標準化、梱包材の削減などにより建設廃棄物削減にも成果を挙げた。

高層棟は2006年9月、低層棟は2009年4月に、それぞれ当初工期を短縮して竣工、札幌の新たなランドマークが誕生した。

照明普及賞優秀施設賞(2006年)、CFT構造賞(2010年)、北海道赤レンガ建築賞(2011年)を受賞したほか、優良消防用設備等表彰(2011年)を受け、日本建築家協会優秀建築選(100選)(2011年)にも選ばれた。

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