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解説

スーパーコンピュータ「京」を収める大空間を建設する

理化学研究所が開発を進めているスーパーコンピュータ「京(けい)」は、広範な科学技術分野の基盤となる国家基幹技術に位置付けられたプロジェクトである。その「京」を収容する計算科学の拠点施設が、神戸ポートアイランドに建設されることになり、当社が施工した。

建物は、計算機・研究棟、熱源機械棟、特高施設等の4棟で構成され、計算機棟は、巨大なスーパーコンピュータや空調機械などを効率よく収容するために、およそ60mに及ぶ無柱の大空間となっている。大空間はトラス柱やメガトラス梁などで設計され、鉄骨部材は直接、基礎部の免震装置と接合させることから、施工には非常に高い精度が要求された。そこでトラス柱やメガトラス梁鉄骨を地組みして完成に近い状態に仕上げる「大ブロック化」で対応した。

2010年5月に工事は竣工、7月には内部に設置されるスーパーコンピュータの愛称が一般公募により「京(けい)」と決定した。

世界に誇る超高速スーパーコンピュータは、2012年秋には供用が開始される。日本の計算科学の研究教育拠点として、さまざまな科学分野での成果と、次世代を担う人材育成が期待されている。

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