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OBAYASHI CORPORATION

TECHNOLOGY RESEARCH
INSTITUTE FACILITIES

進化する研究所

進化する研究所
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ダイナミックス実験棟

Dynamics Laboratory

三次元振動台

国内最大レベルの三次元振動台。50tの大型試験体を載せて、微小地震から阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)の2倍相当まで、高精度に三次元の振動を再現可能。耐震・免震・制震などの技術開発や安全性の評価に活用する。

遠心模型実験装置

世界最大級の地盤工学および地震工学用実験装置。地中の構造物の安全性確認や液状化など地震特有の現象を検証する。大型の地盤を再現し、巨大地震や任意の外力を載荷することで、実物と同様の強度・変形・水理特性が正確に把握できる。

大型三軸試験装置

埋め立てや盛土に使用される粒径の大きな土質材料の静的および動的な試験を実施し、自然地盤の応力状態を再現。地盤の静的な強度・変形特性や地震時の液状化および動的変形特性を求める。

岩盤多機能試験装置

大型供試体を用いて亀裂性岩盤の強度特性、透水性などを把握し、破壊・浸透メカニズムを解明。岩盤内の地下構造物や、岩盤を基礎とする大型構造物の評価に活用する。

環境工学実験棟

Environmental Engineering Laboratory

多目的風洞実験装置

測定部の断面は3m×3m、最大風速は40m/秒、業界最大級の建築用風洞。建物周辺の風の流れや、建物自身が受ける風の影響などを検証する。

マルチファン型非定常気流風洞装置

複数の送風ファンで多様な気流をつくり出せるマルチファン風洞装置と竜巻発生装置・ダウンバースト発生装置を組み合わせた、世界初の実験装置。さまざまな突風現象を再現し、その影響を評価する。

音響実験施設

2つの残響室と1つの無響室で、建築部材の遮音性能や吸音特性などを測定。快適な暮らしのための音環境をつくり出す。

オープンラボ 1

Multipurpose Laboratory 1

スケルトン・インフィル型実験施設。自由度の高い空間設計により、さまざまな実験をフレキシブルに実施できる多目的実験スペースや、液状化現象など地震時の地盤の動きを再現できる地盤の動的実験用大型震動台などを備え、時代とともに変化するニーズに柔軟に対応している。

本館 テクノステーション

働く人の創造性を最大限に引き出すワークプレイス

再整備以前、研究室は専門分野ごとに分散配置されていたため交流の機会が少なく、部門間のコミュニケーションが不足していた。そこで、新本館には全分野の研究員が一堂に会して執務する大空間のワークプレイスを構築。さらに動線を工夫し、ミーティングスペースやリフレッシュスペースを効果的に分散配置することでコミュニケーションを誘発し、知的生産性の向上を図った。吹き抜けによる開放的な空間も、未来を拓く研究所として研究員の知的創造を促進している。

本館 テクノステーション

地震がきても揺れないビル

テクノステーションにはスーパーアクティブ制震「ラピュタ 2D」を適用、世界で初めて「地震がきても揺れないビル」を実現した。

地震が発生すると、建物と地面に設置したラピュタ 2Dのセンサーが地盤の揺れを感知。瞬時にコンピューターが最適な制御力を求めて、アクチュエーター(加力装置)が揺れと反対方向に建物を動かし、揺れを抑制する。この技術が研究の場に適用されていることは、研究員の安全安心につながっている。

本館 テクノステーション

「ウェルネス」への配慮

大林組は、建物利用者の健康増進活動や環境配慮行動に働きかけ、快適、健康、安全安心を実現する建築計画、運用・管理手法を「ウェルネス建築」と呼び、その実現に向けて必要な技術開発に取り組んでいる。

2017(平成29)年11月、テクノステーションはウェルネスに配慮した国際的な建物・室内環境評価基準であるWELL Building Standard(WELL認証)のゴールドランクを取得。これは建物全体を評価する区分としては世界初の認証となった。

WELL認証の取得に際しては、室内環境や照明環境をウェルネスの観点で再評価するとともに、オフィス内の動線や周辺の自然環境、人々の働き方やカフェテリアのメニューに至るまでを評価対象とし、基準適合に向けた対応策を検討。その一環としてスタンディングデスクを導入するなど身体の緊張緩和への配慮も行った。テクノステーションは、耐震性や省エネルギーだけでなく、ウェルネスの観点でも先進的な建築物として評価されたのである。

トップライトの自然光で省エネルギー

光と熱の制御で快適な空間へ

風をオフィスの自換換気に活用

雨水と地下水を有効利用

ICタグによる空調・照明システム

パーソナル空調で省エネと快適さを両立

地中熱の利用で消費電力を節約

建物からのエコサインで自然換気モードへ

省エネ・省CO2効果が一目でわかります

電磁環境実験棟

Electromagnetic Environment Laboratory

スマートフォンやWi-Fiなどによる建築を取り巻く電磁環境を改善するための開発を行う。電磁波を遮蔽(しゃへい)・吸収する材料の評価などに使用する。

オープンラボ 2

Multipurpose Laboratory 2

技術を見える化したオープンな「魅せる」実験空間がコンセプト。グリーンイノベーション・グローバル化に向けた実験施設で、カーボンニュートラルをめざしてコンクリート材料や建設DXの研究をしている。

多目的人工気象再現室

環境対応材料の研究開発や耐久性に関する実験を行っている。2つの部屋で構成され、高温・低温・降雨・降雪・日射・風の6種の気象条件を組み合わせて、世界各地のさまざまな気象条件を再現する。

振動体験装置

スーパーアクティブ制震「ラピュタ2D」をはじめ、各種制振・免震技術を採用した建物の地震時の揺れや、超高層ビルでの地震、風揺れなどを再現。実際に揺れを体験することにより、めざす制振・免震レベルについて関係者間での合意形成を図る。

特殊コン対応型モバイルプラント

練り混ぜ性能が高いミキサーを搭載する移動可能なコンクリート製造プラント。特殊な材料や配合のコンクリートの実規模試験体を製作している。

火災工学実験棟

Fire Protection Engineering Laboratory

各種実験装置により、建築物および土木構造物の火災安全性を総合的に検証。新構工法の開発、性能耐火設計技術の向上、大深度地下空間の安全性向上などをめざす。

構造実験棟

Structural Engineering Laboratory

棟内に高さ12m、幅10m、最大載荷能力2万4,000kNの大反力壁や多目的試験装置、二軸試験機を配備。建築・土木構造物などの実大モデルにより、制振装置の性能試験や鉄骨梁などの構造性能実験を行う。

材料化学実験棟

Materials & Chemical Engineering Laboratory

機能性・安全性・持続性が高く、人と環境にやさしいサステナブルラボ。さまざまな物質を化学的に分析し、無害で高品質な材料技術の開発や、土壌・水質浄化など環境を保全し、向上させる技術の開発を行う。

大林組技術研究所

進化する研究所

新本館「テクノステーション」の誕生

大林組技術研究所は1965(昭和40)年、東京・清瀬の地に開設された。以来、社会のニーズをとらえながら施設と設備の拡張・更新を重ねてきたが、1990年代から2000年代にかけての情報技術の革新や事業環境の変化に鑑み、「未来を拓く研究所」としてふさわしい施設に生まれ変わることを掲げて、2007(平成19)年に再整備プロジェクトを立ち上げた。

1967年当時
1967年当時

この再整備のフェーズ1として、2010年9月にテクノステーション(新本館)とオープンラボ1(多目的実験施設)が完成した。また、旧本館のオフィスビルを材料化学実験棟へとコンバージョンした(2011年4月)。テクノステーションは、「最先端の研究環境」「最先端の環境配慮」「最先端の安全安心」の三つをコンセプトとして建設された。大林組が培ってきた技術の結晶として外部からも評価され、サステナブル建築賞(国土交通大臣賞2012年2月)、日本建設業連合会のBCS賞(2013年度)、グッドデザイン賞(2011年度)など数々の表彰を受けた。

フェーズ2では、テクノステーションのソースZEB※1化(2014年1月)、オープンラボ2の建設(2014年2月)を実施。フェーズ3として、2015年2月に技術研究所スマートエネルギーシステム※2を構築。こうして「技術革新の場」「技術実証の場」「技術のプレゼンテーションの場」として、新たな技術研究所の環境が整った。

その後も、環境工学実験棟のリニューアル工事(2018年9月)を実施するなど、施設の更新を続けている。

2021年8月現在
2021年8月現在

※1建物運用時の一次エネルギー消費量を、再生可能エネルギーなどの利活用により、年間を通じて総合的にゼロにする建物※2次世代のスマートシティに必要とされる技術を実証するため研究所内に構築。ビッグデータを活用した電力需給予測をもとに、時々刻々変化する電力需給バランスに対して大容量の太陽光発電を最大限稼働し、マイクロコンバインド発電システム、大型蓄電池をリアルタイムで最適制御することで、ピーク電力、電力需要を低減している。また、SCIM(Smart City Information Modeling)の導入により、創電・蓄電・節電状況をリアルタイムで可視化している。

本館テクノステーションと技術研究所

常に時代の最先端をめざし、研究開発を進めてきた技術研究所の紹介映像です。
創業130周年を迎え、さらなる進化を遂げる「つくるを拓く」研究所にご期待ください。

2020年度作成