エコサルファー防食工法

下水道コンクリート構造物を防食被覆する技術

下水設備の中では、酸性雨、洗剤、水道水などに含まれる硫酸イオンが、微生物の働きによって、硫酸に変化します。その結果コンクリートの結合材であるカルシウム分は硫酸と反応し、粉末状となり、腐食が急速に進行します。エコサルファー防食工法は、硫酸腐食に極めて強い硫黄固化体のボードでコンクリート表面を確実に覆い、下水コンクリート構造物、化学工場ピットなどの寿命を飛躍的に延ばします。なお、主原料となる硫黄は石油精製副産物です。
2005(平成17)年度 建設技術審査証明(下水道技術)取得:シートライニングのうち後貼り工法 工法規格D2 審査証明第0537号

特長・効果

1.抜群の耐酸性

●厳しい硫酸腐食環境下での暴露試験(24ヵ月)で重量変化がありません※。
※同一環境でコンクリートは55%減少しました。
●10%硫酸水溶液浸漬試験でも優れた結果を出しました。

2.基本物性の高い性能

●圧縮強度 55N/㎟以上、曲げ強度10N/㎟以上。
●透水性拡散係数:0.00×10-5㎠/sec(コンクリート:1.33×10-5㎠/sec)

3.確実な「接着と目地」による耐久性向上

●ボードとコンクリート面の接着は、耐酸エポキシ樹脂と打設アンカーの両方で対応(樹脂のみで1.5N/㎟以上の接着力)します。
●ボードをコンクリート面に圧着するときに目地からはみ出てくる耐酸エポキシ樹脂をそのまま目地として利用します。
●目地部の厚みはボードと同じ12mmです。

目地部構造
目地部構造
アンカー構造
アンカー構造

4.施工が容易(ボード形状:800×400×12mm、8kg/枚)

●塗布型ライニング工法の経験があれば十分施工可能です。
●ボードを現場で簡単に切断できるため、現場合せの施工が容易です。
●打設アンカーを利用して簡易な支保材でボードを圧着可能です。