直立浮上式防波堤

異常時(津波、高波時)に緊急浮上する可動式防波堤

直立浮上式防波堤とは、津波、高波が来襲したときなど、異常時にだけ海底から上部鋼管が浮上する可動式防波堤です。
海底に壁状に設置した下部鋼管の中に、それより直径の小さい上部鋼管が一定の間隔で格納されています。
津波、高波のときに送気管から上部鋼管内部に空気を送り込むと、浮力で上部鋼管が海面上に浮上する仕組みです。また、排気すると浮力が小さくなり、上部鋼管が海底へと沈降していきます。

特長・効果

1.短い時間で確実に出現

●抵抗の小さい垂直浮上式と有効重量を低減した鋼管構造の採用により、数分程度で確実に浮上します。緊急時にも安心な技術です。

2.優れた防御機能

●5%スリットを有する標準タイプの場合、津波、高波に対して約70%の波高をカットし、被害を防ぎます。

3.航路部に設置可能

●波の侵入口である航路部に設置できます。
●平常時は海底に格納されているので、船舶の航行を妨げません。

4.維持管理の手間が不要

●平常時は海底に格納されているため地震に強い構造物です。
●下部鋼管内部の海水は新鮮な外海水と交換されないので、鋼材の腐食、劣化も極めて少なくなります。

防波堤の作動ステップ
防波堤の作動ステップ