圧縮型ダンパーブレース工法
アンカー不要の高架橋の耐震補強工法
圧縮型ダンパーブレース工法は、X型配置のブレースと中央に設けた鋼製ダンパーからなる耐震補強工法です。
特殊なダンパー配置とすることで、ブレースに生じる力を圧縮力のみとしながらも正負の繰返し作用に対して効果を発揮します。したがって、既設高架橋へのアンカーを必要としません。設置個所は、柱部材ごとでなく高架橋ブロック単位で方向別に取り付けやすい個所を選定できます。
本工法は、東海旅客鉄道との共同開発です。
特長・効果
1.既設躯体へのアンカーが不要です
●アンカー不要のため、既設躯体を損傷するおそれがありません。
●アンカー位置を現場合わせする必要がありません。
●ブレースには圧縮力しか作用しませんが、特殊なダンパー配置により引張側ブレースも架構に追随し、高いエネルギー吸収を実現します。
2.すべての柱を補強する必要はありません
●高架橋ブロック単位で、方向別に取り付けやすい個所へ設置できます。
●供用中の店舗や電気設備などを避けて施工できます。
3.曲げ補強・せん断補強とも可能です
●曲げ破壊型の高架橋にも、せん断破壊型の高架橋にも適用可能です。
4.地震応答変位を小さくします
●ダンパーのエネルギー吸収と剛性により、地震応答を小さくします。したがって、列車の走行安全性が向上します。