海水練り・海砂コンクリート

環境に配慮した地産・地消型の高品質コンクリート

海水由来の岩塩層(米国で核廃棄物隔離試験施設に利用)の緻密性に着眼し、練り混ぜ水に海水を、細骨材に未洗浄の海砂を使用することで、練り混ぜ水に上水を用いた場合に比べ、高品質・高機能なコンクリートを実現する技術です。原材料の運搬や除塩工程削減による環境負荷低減、材料の地産・地消による建設コスト低減などに大きく寄与します。

特長・効果

1.コンクリートの品質向上

●上水を用いる場合に比べ圧縮強度が増大し、かつ透水係数が低減でき、高緻密化が図れます。
●エポキシ樹脂塗装鉄筋や炭素繊維ロッドを用いることで、構造物の100年間の長期耐久性が確保できます(促進腐食試験で検証済み)。

2.環境負荷の低減

●多量の上水や陸砂の長距離運搬、あるいは淡水化プラントの設置・稼働が必要ないため、炭酸ガス排出量が低減できます。
●離島工事などにおける炭酸ガス排出量を約40%削減できます。

3.建設コストの低減

●地産・地消の材料を使用することや、淡水化プラントの設置費・稼働費が不要なことなどから、建設コストが低減できます。
●離島工事などの建設コストは、無筋構造物で約10%、RC構造物で約6%削減できます。

※離島(本土から100km)での防潮堤築造(1,000㎥、設計耐用年数100年)を想定し、全材料を海上運搬する場合との比較です。