低騒音・低振動はつり工法「ミリドカ」

先端拡張型プレス装置による効率的なはつり工法

建物の耐震補強や改修などのリニューアル工事では、既存の表層コンクリート(仕上げモルタル層、嵩上げシンダーコンクリート層など)を躯体層まではつり取り、その後補修や改修対策を実施します。コンクリート層のはつり工事では、これまで電動ピッチングマシンなどが使用されてきましたが、激しい振動や騒音が断続的あるいは継続して発生するため、工事周辺あるいは建物居住者などへの環境対策が必要でした。
本工法では、複数の低騒音マシンと新たに開発したプレス装置「ミリドカ」を組み合わせ、極めて低騒音、低振動で表層コンクリートを効率良くはつり取る工法を開発しました。この工法を採用することで、騒音、振動の発生を嫌うリニューアル工事への適用が可能です。

病院のリニューアル工事における嵩上げコンクリートのはつり例
病院のリニューアル工事における嵩上げコンクリートのはつり例

特長・効果

1.はつりの原理

●あらかじめ低騒音ドリルで穿孔した穴に、先端が油圧によって拡張するプレス装置を挿入し、コンクリート表面を加圧することにより、躯体層と表面コンクリートを無騒音・無振動で分離し、はつります。本体はプレス部と油圧駆動部が分離され、コンクリートの特性にもよりますが、深さ200mm程度まで対応できます。

2.作業効率の向上

●プレス装置は小型軽量、油圧駆動を採用しています。
●作業工程を分割でき、作業効率が向上できます。

3.作業効果

●全工程で低騒音・低振動作業を実現できるほか、狭間部分にも使用できます。
●ホテル、病院などの工事において、従来工法では施工時間の制限を受けますが、本工法では時間制限を受けず、24時間施工可能です。

4.作業手順

「ミリドカ」によるはつり例
「ミリドカ」によるはつり例
「ミリドカ」は大林組の登録商標です。