実用型省エネ高温冷水システム

クリーンルームに適した省エネ型熱源システム

電力エネルギーなどを多量に消費する半導体や電子部品工場等の冷水供給は、外調機、ドライコイル、生産設備など、装置ごとに7℃、12℃、23℃と必要な温度が異なるにもかかわらず、一般的に最も低い温度7℃に合わせて冷水を作り、工場全体に供給していたため、制御装置の運転や冷水の送水に無駄がありました。実用型省エネ高温冷水システムは、工場全体に供給する冷水を12℃に設定し、7℃の冷水を必要とする一部の装置には、追加冷却対策を施すことによって、冷凍機の運転効率を大幅に向上させるため、消費エネルギーやCO2排出量、ランニングコストの大幅な削減が可能となります。海外の適用事例(延べ面積11,000㎡)でもその効果は実証されています。

特長・効果

1.高温冷水の採用

●冷水出口温度設定を約12℃に上げ、冷凍機成績係数(COP)を向上させます。

2. 高温冷水の年間循環

●外気が12℃未満の時期は、外調機で外気の冷熱を取り込むために冷凍機の負荷を削減できます。

図1:実用型高温冷水No.1システム
図1:実用型高温冷水No.1システム
図2:従来システム
図2:従来システム

3. 効果

表1:省エネルギー効果の試算例(場所:東京、半導体工場クリーンルーム面積20,000㎡)
表1:省エネルギー効果の試算例(場所:東京、半導体工場クリーンルーム面積20,000㎡)

注:高温冷水1のシステムは図1。高温冷水2は負荷をカスケード接続。高温冷水3は2に加え補助冷凍機の凝縮水に高温冷水のリターンを使うシステム。