チューブレン
大開口RC梁補強工法
チューブレン補強工法とは、鉄筋コンクリート造梁(以下RC梁)に径が梁せいの約1/2までの大きな開口を設けることができる工法です。従来、RC梁に設けられる開口の径は慣例的に梁せいの1/3以下に制限されているために、構造性能にかかわらず計画上必要とされる開口径で梁せいが決まる場合が多く、そのことがコストアップにつながる要因となっていました。この工法を用いれば、梁せいを小さくすることができるため、従来よりも設計自由度が増し、大きなコストダウンが可能になります。
特長・効果
1.特徴および性能
●開口上下のせん断補強材として鋼板(以下、FB)を用い、曲げ加工したFBを鋼管の開口上下部に溶接し、FBの中に梁主筋を通す補強工法です。
●本補強工法を用いた開口梁が無開口の梁と同等の耐力と剛性を有するように設計します。
2.上階梁への適用
●梁下にダクトなどを通す必要がなくなるため、十分な居住空間を確保するとともに、階高を抑えることが可能となり、躯体コストおよび仕上げコストの削減が図れます。
●建築基準法の高さ制限により、例えば、従来では10階建てしか造れなかったものが、階高を抑えることができるため、11階建てとすることが可能となり、設計のフレキシビリティが向上します。
3.基礎梁の人通孔への適用
●基礎梁高さを小さくすることができ、躯体ボリューム、根切り深さ、および仮設材を削減できます。
「チューブレン」は大林組の登録商標です。