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解説

閑静な住宅街の中で大規模な病院を建て替える

当社施工により1952年に開院したNTT東日本関東病院(旧、関東逓信病院)の建替工事である。「人に優しい病院、高度医療の提供」のコンセプトに加え、地震時にも機能を維持するために制振構造が採用されている。

工事は、既存診療棟、ボイラー・手術棟および3棟の病棟を運営しながら行うもので、敷地ほぼ中央にある旧病棟2棟を撤去し、新病院のための敷地約1万㎡を確保することからスタートした。周辺は閑静な住宅街であり、唯一の工事車両搬出入経路である区道は小学校への通学路で、1日2,000人の外来患者の通院路でもあった。近隣協議のうえ、土日祝日は作業中止、作業時間は8時から18時まで、工事車両の搬出入は8時30分から18時までとした。

地下水が出やすい地質のため、17mの高低差がある西面の山留め壁には強固で水漏れの心配がない鉄骨鉄筋コンクリートを用いたOWS工法を採用。高低差があるため、山留め支保工には切梁の代わりにアースアンカー工法を採用した。これにより、掘削工事は約1万㎡の敷地のほとんどをスロープ掘削とすることができた。

3面を既存病棟に囲まれ、敷地いっぱいに新病院を建てる計画のため、作業スペースの確保が課題となったが、逆打ち工法を採用し、地下鉄骨完了後に1階床を先行打設して作業スペースとし、地上・地下を同時施工することで対応した。

建物引き渡しから新病院の開院までの2ヵ月間にスタッフの教育、医療機器の設置、既存病棟からの入院患者の移送などを行う必要があり、病院側の要望に沿って開院準備に協力した。

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