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横浜みなとみらいの玄関口に建つ大型複合商業施設

横浜みなとみらい21地区への玄関口、JR桜木町駅前に計画されたTOCみなとみらいは、ショッピング、オフィス、ホテル、フィットネスクラブ、シネマコンプレックスの5つのゾーンからなる大型複合商業施設で、地下一体地上別棟の駐車場棟を併設している。

耐震のため高層棟にはコンクリート充填鋼管柱(CFT柱)、ウィングビーム工法が採用され、低層部には当社開発の制震ブレースとブレーキダンパーが採用されている。

施工では、建物が敷地いっぱいに配置され、前面道路の通行規制もあり、工事用出入口の設置は限られ、搬出入車両の誘導動線や場内の作業通路とエリアの確保が重要なポイントとなった。このため高層部に2基、低層部に1基のタワークレーンを設置した。これにより低層部の鉄骨建て方や外装PC取付作業および地上階・各所の毎日のコンクリート打設と並行して、地下の躯体工事を進めることができた。

建物は、さまざまな施設から構成されるため、平面的、断面的にもかなり複雑な形状で、繰り返し型で施工できるフロアは少なく、フロアや部屋空間ごとに階高、仕上げ、設備機能が異なっていた。工程手順や搬入、場内物流の調整が必要となり、輻輳する作業間の連絡を十分行うことで対応した。

2010年3月、TOCみなとみらいはオープンを迎え、みなとみらい地区の新しいランドマークとして多くの来訪者で賑わっている。

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