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解説

日本赤十字社のセンター病院を建替える

日本赤十字社医療センターの建替え計画は、建物の老朽化対応、耐震性能強化に加え、日赤広尾地区を医療・保健・看護・教育・福祉サービスを総合的に提供する施設群として整備する「日本赤十字社広尾地区再建整備計画」の中核と位置付けられている。

建物は、災害時拠点病院として大震災直後でも機能するよう、積層ゴムアイソレーターとオイルダンパーを地下1階下部に配した中間免震構造となっている。地上部はCFT柱による高強度・低変形構造である。

工事は、工期短縮のため建物全体を2分割し、境界部に背面土の砂層のみ薬液注入した親杭横矢板により止水山留め壁を構築し、解体手間と環境負荷を低減、地下RC躯体は大部分の梁をPCa化して対応した。

本工事は設備工事を含む一式請負であり、電気、衛生、空調、輸送の各設備はもとより、医療ガス設備、小型搬送設備、表示設備などの病院運営の中枢となる設備についても当社が担当した。特に小型搬送設備は、業界初のトレーを使用した垂直・水平展開方式を採用し、施工における各種ノウハウを駆使した製品を納品した。

新しい医療センター竣工後の既存病棟解体においては、手術室など核心的施設との離隔が5mしかないため、高耐震性ブロック解体工法「QBカットオフ工法」を開発して、騒音・振動・粉塵の発生を大幅に低減、好評を得た。

2004年に当地区内に建つ日本赤十字看護大学の新築に着工して以来、乳児院・職員宿舎、広尾上宮保育園の新築、および既存医療センターの全建物の解体工事、これらの工事に伴う構内道路およびバスターミナルの移設整備工事については、すべて当社が施工を担当している。

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