超高層ビル解体工法「QBカットオフ工法」

地震時の安全性を確保した解体工法

QBカットオフ工法※は、床、梁、柱を圧砕せずにすべて切断してタワークレーンで地上に下ろし、地上で分別処理することによって、騒音や振動、粉塵の発生を大幅に低減させています。また、クレーン作業の効率化を図るために先行で切断作業を進めながら、切断された部材の地震時の安全を確保し、短工期化と安全性の両立を実現しました。

※耐震(Quakeproof)-ブロック(Block)-切断解体(カットオフ)工法を意味しており、Qには「静か」「迅速」の意味合いも含まれています。また、騒音・振動・CO2・工期・リスク・コストなど、すべてをカットオフするという本解体工法のイメージに沿ったものとしています。

解体工法の概要

特長・効果

1.周辺環境への配慮

●騒音エネルギー総量は、従来工法に比べて約1/4にすることができます。
●二酸化炭素(CO2)の排出量を、約4割削減することができます。

2.解体工事の短工期化

●条件にもよりますが、高さ60m以上の建物であれば、従来工法と比較して大幅な工期短縮効果が期待できます
●1フロアあたりの解体日数も、耐震安全性を確保しながら、先行で柱、梁の切断作業を進め、クレーン作業の効率化を図る当工法の特長により、日赤赤十字医療センター既存病棟解体においては5日間という短工期化を実現しました。

3.高い地震時の安全性

●解体中の柱、梁に対して地震への倒壊防止対策を施し、地震時に解体階に層せん断耐力を確保する解体手順としています。
●基本的に、コア部の柱でせん断耐力を保持する計画としているため、高い安全性が期待できます。

4.コスト効果

●総合的な判断として、高さ60m以上の建物であれば、従来工法と同程度のコストで実施可能です。

工事実績

日本赤十字社医療センター

「QBカットオフ工法」は大林組の登録商標です。