免震建物用摩擦皿ばねダンパー

皿ばねの反発力を利用した免震建物用ダンパー

ディスクダンパーは、皿ばねの反発力を利用してすべり材(超高分子量ポリエチレン)をすべり板(ステンレス)に押し付けて摩擦力を発生させ、地震時のエネルギーを吸収して建物の揺れを抑制する免震建物用ダンパーです。
従来の免震建物用剛すべり支承・弾性すべり支承は、①地震動による軸力変動、②建物の積載荷重変化、③積層ゴムのクリープ変形などにより、減衰性能に影響が生じる欠点がありました。
ディスクダンパーは、皿ばねの復元力特性(高さ変動に対して荷重変動が小さい性質)を活用しているため、常時安定した減衰性能を発揮できます。また、水平方向の初期剛性が高いため、風や小地震程度の外力に対して滑動させないトリガー設計をすることで、揺れに弱い半導体製造装置などを扱う精密工場の免震化に適しています。

図1:ディスクダンパー(FDD-420-24-2×2)
図1:ディスクダンパー(FDD-420-24-2×2)

特長・効果

1.安定した減衰性能

●免震層の軸力や高さが変動しても、安定した減衰性能を発揮します。

図2:減衰力―変位関係
図2:減衰力―変位関係

2.高い水平方向の初期剛性

●風や小地震程度の外力では滑動させないことで、揺れに弱い精密工場の免震化などに適します。

3.任意に設定可能な減衰力

●皿ばねの組合せを変えることにより、減衰力の調整が可能です。
●免震材料の大臣認定を取得しており、複数の減衰力に対応可能です。

表1:ラインナップ

4.水平全方向に有効

●すべり板の寸法変更のみで容易に作動範囲を調整可能です。

工事実績

神奈川県立保健福祉大学