立体音場シミュレーションシステム「AUVIS」

予測される音場を体験できる音響設計支援システム

人は左右の耳を通して、音の方向など空間のさまざまな情報を得ることができます。では、図面段階でホールにおいて両耳に入る音を正確に予測できたら、そしてその予測した音を忠実に創出し、例えば実験室にいる人に聞かせたらどうなるでしょうか。その人はあたかも竣工後にホールにいる人と同じように立体的に拡がる響きを感じることができるはずです。これが、設計図面を基にそこで響く「音」を予測して、「体験できる」音を作るシステムの基本的な原理です。
AUVIS(Audible & Visible Sound Scape)は、数値シミュレーションから得られるさまざまな数値情報に基づく「音」の視覚化技術に、立体音場を提示する可聴化技術を統合することで、主観的な評価や判断も考慮したより良い音響設計を実現するために開発しました。

特長・効果

1.図面段階のコンサートホールなどの音を正確に予測

●波動性を考慮したシミュレーション手法による高精度な予測です。
●人の主観的反応に直結する両耳への信号を直接予測します。
●騒音対策にも応用が可能です。

2.シンプルな再生装置で立体音場再生を実現

●一般的なステレオ再生と同様、2つのスピーカだけで立体音場の再生が可能です。
●正確な両耳への信号入力のため、回り込む音を音で打ち消す信号処理技術を応用した制御により、忠実な再生を実現します。
●簡易的にヘッドフォンによる再生も可能であり、このとき再生場所を選びません。

忠実な再生のための音で音を打ち消す技術
忠実な再生のための音で音を打ち消す技術

3.音場の可視化技術との連携

●数値情報を統合した視覚情報と合わせることで、音場の様子や対策の効果などを的確に判断できます。

工事実績

電通本社ビル

「AUVIS」は大林組の登録商標です。