並列充電直流3線方式電源システム

コスト、スペースを削減する直流非常電源システム

並列充電直流3線方式電源システムは、1台の整流器(充電器)と2台(1組)の蓄電池で構成され、大規模施設の非常照明用電源などに用いる非常電源システムです。交流単相3線方式と同様に、直流を3線方式で送電するので効率が良く、直流2線方式と比べて幹線ケーブルの使用量を大幅に削減することができます。
従来の直流3線方式では、2台の蓄電池を充電するために2台の整流器が必要でしたが、蓄電池を並列に接続し充電するので1台の整流器でシステムを構成でき、コストやスペースを削減することができます。
通常時は交流単相3線方式で負荷に給電するとともに、2台の蓄電池を回路的に並列接続し、1台の整流器で充電します。交流電源の停電時には、蓄電池を直列に組み換えて直流3線方式で負荷にバックアップ給電します。

特長・効果

1.ケーブル使用量を削減

●3線方式で送電するので2線方式と比べてケーブルの使用量を削減できます。
(幹線サイズ計算式)
・直流3線方式:A=(17.8×L×I)÷(1000×e)
・直流2線方式:A’=(35.6×L×I)÷(1000×e)
(A、A’:幹線サイズ、L:幹線亘長、I:負荷電流、e:電圧降下)

2.機器およびケーブルスペースの削減

●1台の整流器でシステムを構成しているので、従来の3線方式と比べて機器スペースを削減できます。
●3線方式で送電するので、同じ負荷容量であれば2線方式と比べてケーブル量を少なくすることができます。

3.信頼性、安全性

●2台の蓄電池でシステムを構成しているので、1台が故障の場合や、保守、更新時には、ほかの1台で50%負荷に給電できるので安心です。
●重要負荷に給電する場合は、整流器を増設冗長化すればさらに信頼性の向上を図ることもできます。

並列充電直流3線方式
並列充電直流3線方式

工事実績

電通本社ビル