RCフロアクライミング工法

高層RC建物施工のタワークレーンクライミング技術

高層RC構造の施工で、タワークレーンの反力を躯体で支持するフロアクライミング工法を可能とします。躯体工法としては、柱梁接合部もPCa化されたLRV工法が適しています。

特長・効果

●建物外側にクレーンを設置する敷地の余裕がない場合に適用できます。
●クレーンを建物中央付近に配置し、作業半径を有効に用いることで、クレーンサイズを小さくしたり、部材重量を大きくしたりすることができます。
●使用マスト数を少なくし、コストダウンを図れます。
●止水階を上層部に設けられるため、仕上工程に早期に入れます。

RCフロアクライミング工法には、梁を仮設束柱で補強する方法と、柱に仮設のブラケットを圧着する方法の2種類があります。

1.束柱補強梁支持方式

梁の下に鋼製の束柱を設け、その直上の梁でクレーンの反力を支持します。反力の規模によって,支持する層数(二層受け〔束柱一層〕、もしくは三層受け〔束柱二層〕)を検討します。束柱は、φ300mm程度の鋼製無垢材で、その上部には小型の安全ナット付きのジャッキを組みこみ、束柱設置時のがたつきなどを解消します。設置と撤去は非常に簡単で、小型から中型のクレーンに適しています。

適用状況
適用状況
構成の概要

2.ブラケット圧着柱支持方式

柱に設けた仮設スリーブに通すφ40mm程度のPC鋼棒を緊張して圧着させた鋼製ブラケットで、タワークレーンの反力を支持します。柱PCaとブラケットの間には間隙グラウトを充填し、また柱表面に深さ9㎜のシアーキーを標準で設けます。施工後は、仮設スリーブにはグラウトを充填します。比較的大型のクレーンに適しています。

構成の概要1
構成の概要1
構成の概要2
構成の概要2

工事実績

サザンスカイタワー八王子