パナソニックグループパビリオン「ノモの国」

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コンセプト

Concept

パナソニックグループパビリオン「ノモの国」のコンセプトは、
「解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。」

これからの世界を生きる子どもたちに、
1人ひとりがソウゾウする力を。

さまざまなモノはココロの持ちようによってその捉え方が変わる。
いわばモノはココロの“写し鏡”。
そんな思いを込めて名付けた「ノモの国」は、
生きとしいけるもの・万物の内側にある
“つながり”を表現した国です。

ひとの営みと自然の営みの循環が作用し合ってひとめぐりする
「720°の循環」の中にいる自分の感性に気づき、
ソウゾウする力を解き放つことで
世界だって変えていくことができる。
そんな未来への想いを
子どもたちに持ち帰っていただけるようなパビリオンの実現に向け、準備が進められています。

大林組の取り組み

Our efforts

資源循環やカーボンニュートラルへの取り組み

「ノモの国」の建築では、「3つの循環で生まれるパビリオン」をテーマに掲げ、使用済みの家電から回収したリサイクル材料や工場から出る端材・廃材や、パナソニックグループが開発した廃材を使った製品などが積極的に活用されます(詳細はパナソニックグループのリリース(2023.7.12付)をご覧ください)。

このパビリオンの建設を担当する大林組は、基本構想段階から検討チームに参加しています。建設時におけるCO2排出量の管理や、削減計画について提案するといったカーボンマネジメントの取り組みを行うほか、パナソニックグループの生産拠点から出る人造大理石やステンレス、銅線などの端材を活用したインテリアデザインの試作などを検討しています。

低炭素型コンクリート「クリーンクリート®」の採用

パビリオン基礎部分に使われるコンクリートは、大林組開発の低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」(※1)を採用しています。これによりCO2排出量が、一般のコンクリートに比べ約165kg/m3削減し、60%の削減効果となります。


※1 低炭素型コンクリート「クリーンクリート®」
セメントの一部を、高炉スラグ微粉末(鉄鋼製造からの副産物)やフライアッシュ(石炭火力発電からの副産物)などCO2排出量の少ない産業副産物に置換することで、一般的なコンクリートに比べてCO2排出量を最大80%程度低減させる大林組が開発したコンクリート

象徴的なファサードへの取り組み

建物外装を製作するにあたり、構造解析や実物大のモックアップで確認
自重や風などさまざまな影響によってファサードの各部にかかる力や変形を解析

建築家・永山祐子氏がデザインした有機的、かつ幻想的なファサードは、循環を表す「モチーフ」を原単位として、約1,400個を組み合わせて全体を形成しています。モチーフの大きさは、直径約1.0 m~1.5 mの4種類で、鉄製のフレームに薄いオーガンジーを張り、風に揺らぐ軽やかで自由な建築を実現し、その時どきの条件でさまざまな見え方を楽しんでもらうデザインとなっています。

鋼管を3次元曲げ機で加工したモチーフをアーチ状に積層させることで、単なるファサードではなく構造体にもなる新しい取り組みにチャレンジしています。特殊な形状を実現させるために、大林組では、実物大サイズのモックアップを使ったさまざまな実験や詳細な構造解析により設計を行っています。

実物大サイズのモックアップを使った実験
鉄製フレームに薄いオーガンジーを張り、風に揺らぐ様子を確認
鉄骨組み立て工事が進む「ノモの国」パビリオン(2023年12月時点)
外装工事作業中の「ノモの国」パビリオン(2024年2月時点)

施設概要

Facilities

工事名称 2025年日本国際博覧会 パナソニックグループパビリオン「ノモの国」新築工事
施設規模
建築面積:1,546.23㎡
延床面積:1,731.64㎡
構造:S(鉄骨)造
階数:2階建て
発注者
パナソニック ホールディングス株式会社
総合プロデューサー
株式会社電通
株式会社電通ライブ
設計監理者
株式会社大林組
有限会社永山祐子建築設計
株式会社構造計画研究所
オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド
施工者
株式会社大林組
展示・運営 展示:株式会社乃村工藝社
運営:株式会社コングレ
工 期 新築:2023年7月18日~2025年1月31日
解体:2025年11月1日~2026年4月10日(予定)

2025年
大阪・関⻄万博について

About Expo 2025 Osaka, Kansai, Japan

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)は、
2025年4月13日(日)から
10月13日(月)までの
184日間、大阪・夢洲で開催されます。
テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。
2005年に開催された愛・地球博に続き、
20年ぶりに日本で開催される国際博覧会です。