季刊大林 No.9

「地下」

地下空間は、かつて人類にとって、生命を紡ぎ、夢をむすぶための、もう一つの世界でもあった。20,000年前の後期旧石器時代には洞穴に絵を描き、坑道を掘った人類は火打ち石を発掘し、またSF的な夢を地下にはせた歴史も古い。そして、いま地下は、宇宙・海洋と並び、もっとも現代的な建設テーマを秘めた大空間として、私たちの前によみがえってきた。今日、地下の開発と利用は世界共通の課題であり、とくに国土の狭いわが国においては冒険に取り組むべきテーマだといえるだろう。その"呼びかけ"の一つとして、本号では、地下に焦点をあて、地下とは何であり得るのか再確認してみた。
(1981年発行)

対談:「地下工学事始」

小松左京(作家)
松尾稔(名古屋大学教授)

地下の神話・洞窟の儀礼

大林太良(東京大学教授)

おーい でてこーい

星新一(作家)

OBAYASHI IDEA

アンダーグラウンド・テクノピア「緑の島」計画

構想:大林組プロジェクトチーム

全編を読む

地下あれこれ

古代人の地下空間

古代に主題して

保田春彦(彫刻家)

グラビア:「Underground」

「地下」の文献111