季刊大林 No.24

「港」

“港”という言葉から人は何をイメージするだろうか。われわれが現在考える近代の港が姿を現わすのは嘉永6(1853)年6月のペリー来訪に端を発する。この折りの黒船四隻の浦賀への来航は、菱垣廻船や北前船しか知らなかった当時の日本人に、同時に近代式の港をももたらした。それから130年、いま私たちにとって港とは何か、さまざまにスポットライトをあてたのが本号である。
わが国を代表する港湾都市·横浜は、いまから約130年前に徳川幕府が設計したいわゆる計画都市であった。OBAYASHI IDEAでは、横浜が国際港たりえたその中心機能を有する運上所(現在の税関)を建築的に誌上で復元してみた。
(1986年発行)

OBAYASHI IDEA

開港初期の横浜港の復元 横浜運上所を中心として

復元:大林組プロジェクトチーム
監修:平井聖(東京工業大学教授)

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大衆文化のなかの港

井上忠司(甲南大学教授・国立民族博物館客員教授)

グラビア:港

写真家:稲越功一、久留幸子、藤原新也、横須賀功光、緑川洋一

大航海時代と港

近代海運小史-黎明期の日本海運

作道洋太郎(大阪大学教授)

みなとまち考現学

加藤秀俊(放送大学教授)

港の小日本史[古代-近世]

「港」の文献55