季刊大林 No.25

「月」

いまから45億年前、われわれの地球が誕生した時、そのかたわらに小さな一つの衛星が生まれた。それが月である。地球と月は、38万kmというわずかな距離をへだて、互いの重力によって引き合いながら無窮の時を過ごしてきた。やがて地球上に人類が生まれる。その登場の時から人々は月を意識したに違いない。その人類が、いま宇宙への旅立ちの最初の星として月を選んだ。それは必然でもあり、またノスタルジーにも似た本能的なできごとでもあろう。そしていつの日か、人類が地球以外の星に住居空間を求める時も、その星にやはり月を選ぶであろう。
今回の「季刊大林」は、そんな月にスポットをあててみた。
(1987年発行)

OBAYASHI IDEA

「月面都市2050」構想

構想:大林組プロジェクトチーム
協力:栗木恭一

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月のサイエンス

小尾信彌(放送大学副学長)

月の神話学

吉田敦彦(学習院大学教授)

月の観測者たち 月面観測の夜明け

日本と「月開発」

小松左京(作家)

グラビア:ON THE MOON

「月」の文献33