季刊大林 No.30

「空中都市」

さあ、我々の街と塔をつくろう。その頂きを天に届かせよう。―旧約聖書『創世記』に登場する“バベルの塔”建設にみられるように、遙か昔から人類は高みを望んできた。神に近づくためか、空への回帰心か、高さへの憧れは常に建造物に具現化されてきたのである。マンハッタンに代表される摩天楼は都市の制空権を完全に支配してきた。そして、建造物が巨大化するにつれて、そこに様々な機能が包含され、それは都市空間となったのだ。
そこで本号では、人類の高みへの憧れと未来の都市空間の在り方を「空中都市」と題して特集を組んでみた。OBAYASHI IDEAでは、じゅうらいの建築スケールを遥かに超えた500階に達する高さ2001mの超超高層ビルの建設に挑戦した。
(1989年発行)

OBAYASHI IDEA

30万人の空中都市『エアロポリス2001』構想

大林組プロジェクトチーム

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シンボルとしての首都

丹下健三(丹下健三・都市・建築設計研究所長)

インカの聖都クスコ

増田義郎(千葉大学文学部教授)

ニュータウンの進化論

加藤秀俊(放送教育開発センター所長)

超高層の歴史 摩天楼の高さを主に

「空中都市」の文献45