季刊大林 No.34

「源氏物語」

源氏物語は、今から千年ほど前、当時の天皇である一条天皇の中宮彰子に仕えた女官・紫式部により書かれた。全54帖にも及ぶこの長編物語は、20ヵ国語を超える翻訳を通じ世界各国で読まれる、わが国を代表する文学作品の一つである。
当時の上層住宅の建築様式は「寝殿造り」とされているが、実は「寝殿造り」の遺構は現在ほとんど残っておらず、写本を繰り返した絵巻物にしかその姿を伝えるものがない。それではいったいどのような姿だったのか。平安時代の姫君は、いつも何を見て過ごしていたのか。
OBAYASHI IDEAでは、光源氏が造営した六条院を源氏物語から復元し、「暮らし」という側面から日本文化「源氏物語」へのアプローチを試みた。
(1991年発行)

OBAYASHI IDEA

光源氏・六条院の考証復元

復元:大林組プロジェクトチーム
監修:玉上琢彌(大阪女子大学名誉教授)

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女のために女が書いた女の世界の物語

玉上琢彌(大阪女子大学名誉教授)

世界の中の『源氏物語』

エドワード・G・サイデンステッカー(コロンビア大学教授)
訳:安西徹雄(上智大学教授)

源氏物語考現学

加藤秀俊(放送教育開発センター所長)

『源氏物語絵巻』選

紫式部の肖像

『源氏物語』の文献40