季刊大林 No.35

「黒潮」

日本列島の南岸沿いを流れる「黒潮」は、「KUROSHIO」の名で世界的にもよく知られている。黒潮が海洋国・日本に与える影響は大きく、気候、水産、文化など多方面に及んでいる。近年、黒潮に関する研究が進むにつれて、その流路や規模のみならず生態系に与える影響や水産資源に対する潜在的な役割なども明らかになりつつある。
そこで今回、大林組プロジェクトチームは、黒木敏郎東京水産大学名誉教授の監修のもと、黒潮のもつさまざまな可能性を積極的に活用した「黒潮海洋牧場」の構想に挑戦した。これは建設業としては初めての、これからの漁業の在り方を示すものであり、と同時に大規模海洋建造物への技術的挑戦でもある。
(1992年発行)

熱流の樹幹「くろしお」を活かす

黒木敏郎(東京水産大学名誉教授)

OBAYASHI IDEA

『黒潮海洋牧場』構想 トカラ列島でクロマグロを育てる

構想:大林組プロジェクトチーム
監修:黒木敏郎

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黒潮あれこれ

KUROSHIO

平啓介(東京大学海洋研究所教授)

黒潮の道 南島の島々を北上した文化

佐々木高明(国立民族学博物館教授)

黒潮の香-カツオとマグロ

川添登(建築評論家)

黒潮人物誌

グラビア:黒潮と祭り

「黒潮」の文献33