季刊大林 No.47

「造船所」

本号は「造船所」についてわが国における歴史と意義を再確認し、再発見する企画に取り組んだ。
江戸幕府は鎖国を解いた後、200年間余にわたって堅持してきた大船建造禁止令を廃し、諸大名に洋式軍艦の建造を奨励すると同時に、自らも造船所づくりに着手した。幕府主導の近代造船業のスタートは、ただちに鉄鋼や機械、さらにレンガ製造や建設、土木にわたる基礎産業の移植であり、日本の歴史から見れば、それまで西南雄藩がとっていた買船主義に比べ、計り知れないほどの産業の近代化をもたらした。政治面や軍事面から語られることの多い明治維新における日本の近代工業の曙の姿を、造船所から探ってみた。
(2000年発行)

フランス人の残した偉大な遺産

安池尋幸(横須賀市自然・人文博物館学芸員)

OBAYASHI IDEA

日本最古のドライドックを擁する横須賀造船所 考察と想定復元

考察・復元:大林組プロジェクトチーム
協力:安池尋幸

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新・開国始末 小栗上野介の意味

鈴木博之(東京大学大学院工学系建築学専攻教授)

横須賀造船所の創設者 レオンス・ヴェルニー

クリスチャン・ポラック(日仏クラブ駐在フランス代表、株式会社セリク代表取締役社長)

職人から職工へ

加藤秀俊(中部高等学術研究所所長)

日本近代造船所起源

「造船所」の文献51