季刊大林 No.50

「アーカイヴズ」

アーカイヴズ(記録の集積)は、人類を発展させた大きな要因のひとつといわれている。かつてそれは国家や王朝の繁栄を象徴し、壮大な博物館や図書館を生み出した。しかし現代においてはコンピュータの発達を背景に、アーカイヴズの姿は大きく変貌しつつある。とりわけデジタル・アーカイヴズは膨大な情報の集積を可能にした。さらにインターネットの普及によって国や地域の枠組みを超えてだれもが容易にデジタル・アーカイヴズを利用し、かつ双方向のやりとりを可能としている。
アーカイヴズが人類や社会に与えた、そして今後与えるであろう影響に注目し、その歴史的役割から未来における可能性までを考察した。
(2007年発行)

グラビア:図書館にみるアーカイヴズ空間

創造するアーカイヴズ なぜ我々は記憶を外在化するのか

武邑光裕(札幌市立大学図書館長、デザイン学部教授)

デジタル・アーカイヴズのいま、未来

瀧口範子(編集者・ジャーナリスト)

あの子は何でも欲しがります デジタル・アーカイヴズ

浜野保樹(東京大学大学院教授)

アーカイヴズ/メディア・テクノロジー関連年表

編:武邑光裕、岩倉淳(フリーライター)

永遠なる叡智の結集-古代アレクサンドリア図書館

周藤芳幸(名古屋大学大学院文学研究科教授)

OBAYASHI IDEA

アーカイヴズの原点-古代アレクサンドリア図書館の想定復元

復元:大林組プロジェクトチーム
監修:周藤芳幸

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シリーズ 藤森照信の「建築の原点」① ストックホルム市立図書館

藤森照信(東京大学名誉教授、東京都江戸東京博物館館長、建築史家・建築家)

「アーカイヴズ」の事典