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春日大社国宝殿が国土交通大臣賞・耐震改修優秀建築賞を受賞

春日大社に伝わる国宝などを所蔵・展示する美術館。建物右には導入の展示室、左にはカフェを新設

春日大社に伝わる国宝などを所蔵・展示する美術館。建物右には導入の展示室、左にはカフェを新設

大林組が2016(平成28)年に改修を行った春日大社国宝殿(奈良県奈良市)が、日本建築防災協会が主催する「平成29年度耐震改修優秀建築・貢献者表彰」の国土交通大臣賞・耐震改修優秀建築賞を受賞しました。この表彰は、耐震改修を実施した建築物のうち、特に耐震性、防災・安全性、意匠などに優れた建築物や、耐震改修技術の発展などに顕著に貢献した方々に贈られるものです。

春日大社国宝殿は、1972年、建築家谷口吉郎氏の設計によって、春日大社に奉納された御神宝を保存・展示公開する春日大社宝物殿(旧称)として建設されました。築40余年が経ち、建物の耐震性や所蔵品の増加などが問題となってきたことから、既存建築の魅力を継承した、新たな時代にふさわしい施設への耐震改修、増改築が行われました。

祭礼で使用される高さ6.5mのだ太鼓。設置部分の床は既存建物の基礎ぎりぎりまで掘り下げました

祭礼で使用する高さ6.5mの「だ太鼓」。設置部の床は既存建物の基礎ぎりぎりまで掘り下げました

神社としては日本最多点数となる国宝352点、重要文化財971点などを所蔵・展示しています

神社としては日本最多点数となる国宝352点、重要文化財971点などを所蔵・展示しています

工事では1階ピロティ(柱のみの外構)を室内化。近代建築の特徴であるピロティ空間の魅力を維持しつつ、耐震性を向上させるため、13枚のRC耐震壁(25cm厚)を適切に配置し、エントランスホールと導入の映像空間などを創出しました。また、建物左右の展示・収蔵室をつなぐ正面のくぼみ部分には既存屋根を伸ばすように屋根をかけ、自然がそのままに感じられる空間を増築。境内に開かれただ太鼓ホールを新設しました。

今回の受賞では、既存の工法だけで谷口氏のデザイン継承と十分な耐震改修を実現したことや、限られたスペースでの配管を工夫するなどして施設設備を全面的に更新させたことで、近代建築の改修に新たな解決案を提示したことが評価されました。

大林組はこれからも、長年培ってきた耐震技術をリニューアルに活かし、優れた建築物が次世代へと受け継がれるよう努めてまいります。

縦格子が設置された1階のだ太鼓ホール。参道を行き交う参拝者からもきらびやかな姿が感じられます

縦格子が設置された1階のだ太鼓ホール。参道を行き交う参拝者にきらびやかな姿を映し出しています

(撮影すべて:プライズ 山崎浩治)

 

 

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