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解説

大阪球場跡地の再開発で誕生した緑豊かな都心のオアシス空間

なんばパークスは、南海電鉄なんば駅南側の大阪球場跡地を中心とする難波再開発のA-1地区に位置し、難波地区再開発のさきがけとして2003年10月に誕生した。緑の少ない都心部で、自然(Park)と都市(City)の両方を楽しめる街「Big Park City」をコンセプトとし、第1期として商業棟(なんばパークス)と、超高層オフィス棟(パークスタワー)が計画された。

当社は、街づくりの計画段階から参画し、プロジェクトの全体統括と、商業棟の設計および施工(他社と共同施工)を担当した。

商業棟の設計では、アメリカの建築家ジョン・ジャーディ氏をデザインパートナーに迎え、建物を従来の箱型ではなく段丘状に連なる形状とし、屋上部分には235種、約4万株の樹木や草花で覆われた庭園「パークスガーデン」を設けた。1階から8階の最上部まで歩いて上ることができ、これだけの規模の屋上緑化は民間都市開発では最大級のものであり、緑が少ない難波地区に都心のオアシス空間を提供している。展望広場には、当社が開発した打ち水ベープが導入されている。2階のメイン通路「キャニオンストリート」は、両側が8階までの建物に挟まれた渓谷をモチーフとした歩行者空間で、自然を体感できるような屋根のない屋外モールになっている。

第1期工事は、46ヵ月の工期を前後に分割、前期末までにJRAウインズ難波を新築建屋に移転、合わせて再開発敷地内の計画道路を開通させ、旧南海サウスタワーホテルへのアクセスランプの切替を実施した。後期は一部でJRAウインズ難波が営業している同じ建屋での工事となり、騒音・振動・埃などに注意しながらの工事となった。

2003年10月7日、なんばパークスは105の店舗とともにオープンし、すぐに大阪の新名所としての地位を獲得した。2007年には、第2期工事が当社JV施工によって完了し、シネマコンプレックスが加わったほか、店舗も拡充され、ますますその魅力を増すことになった。

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