季刊大林 No.18

「市場」

市場――それは私たちの生活に、直接に、間接にさまざまに結びついている場である。その結びつきを、あらためて"文化”として再構成してみようといのが今回のテーマである。
わが国の代表的魚市場である東京築地の中央卸売市場の前身として知られる日本橋魚河岸(うおがし)は、江戸期から関東大震災の年まで、現在の東京都中央区日本橋の北岸にあった。しかし、その建築的側面となると、なぜかあまり伝えられていない。OBAYASHI IDEAでは、その乏しい資料をさがし出し、かつて試みられたことのない想定復元に挑戦してみた。江戸時代でも最盛期といわれる天保期の魚河岸の活気を、誌上に再現しようという珍しい試みである。
(1984年発行)

「市場について」

クロード・レヴィ=ストロース(文化人類学者)
聞き手:ジャーヌ・コビ(現代日本研究センター)
訳:大橋保夫(京都大学教養学部教授)

「市」の精神

加藤秀俊(放送大学教授)

OBAYASHI IDEA

天保期・日本橋「魚河岸」の想定復元

復元:大林組プロジェクトチーム
協力:波多野純(日本工業大学講師)

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市あれこれ:古典にみる古代の市

現代における「いき」と「はり」

堤清二(西武流通グループ代表)

市場からの報告

詩:高橋睦郎(詩人) 写真:篠山紀信(写真家)

「市場」の文献50