新しい「下町の未来」には日本中から大きな期待と注目が集まりました。

 東京スカイツリーは建設途中から日本中の方々の注目を集めました。特に東日本大震災以降は、日本の明るい未来を象徴するシンボルとして関心が高まりました。大林組120年の歴史の中でも建設現場を施工途中から楽しんでいただくのは初めての経験だったと思います。まさに東京スカイツリーの建設現場そのものが情報発信源となりました。
 いまはソーシャルメディアが発達し、情報を受け取るだけではなく、個人が情報を発信する時代です。熱心な方は毎日のようにブログなどに記事を書かれていました。工事状況や施工方法などを詳しく書かれた方もいらしたほどで、あまりの熱心さに我々も感心したほどです。今回のプロジェクトでは、大林組からもホームページで建設現場をレポートするという初めての試みにもチャレンジしました。
 現場で働く社員のブログや、内部の様子や上空からの写真をフォトギャラリーに公開するなど、積極的に情報を公開したことで、多くのステークホルダーの皆様とのコミュニケーションを図る良いきっかけにもなりました。何より、新しい日本の風景を皆様と共に創っているという気持ちが高まりましたね。

(c) 日経BP社「日経ビジネスオンライン SPECIAL」初出:2012年3月2日~2012年4月2日