私自身、考えるだけでワクワクするくらい、多くの可能性に溢れていますよ。スマートシティという言葉が当たり前に使われるようになってきましたが、建設業とICT(情報通信技術)との融合はもう始まっています。当社の『季刊大林』で取り上げている、地球と宇宙をエレベーターでつなぐ宇宙エレベーターなどという話も出てくるかもしれません。まるでマンガのような夢の世界の話のように思われるかもしれませんが、そうした未来を描き、その実現に向けて技術の蓄積と伝承をしていくことが建設会社の使命であり、やりがいの源泉なのです。
世界規模でみると、人口はますます増加し、エネルギーも多様化します。先ほど申し上げたように環境に配慮したエコロジカル・デザインへのニーズも高まることでしょう。もちろん、未知の世界を切り拓いていくということは簡単ではありません。数えきれないほどの難問や、技術的に乗り越えなくてはならないハードルもたくさんあります。だからこそ今が大切なのです。「ネジ1つ落とさない」、毎日の仕事をしっかりと積み重ねることが未来につながっていくのです。
(c) 日経BP社「日経ビジネスオンライン SPECIAL」初出:2012年3月2日~2012年4月2日