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  • B棟(左)、F棟(右)

解説

同社の研究開発の拠点となる技術本社としてF棟を設計施工で受注した。設計から竣工までの期間が20ヵ月弱という超短工期プロジェクトであり、営業・設計・施工部門がコンカレントに連携するプロジェクトとなった。掘削工事では山留め壁は深さ24mのWF工法としアースアンカー4段を埋殺し、OWS壁に腹起こしを内蔵させることで、切梁工法の煩雑さと盛替えなどの手間を省略した。また、浮力対策としてVSL-J1永久アンカー工法を採用している。基礎躯体工事にはメッシュ筋やPCa床版を採用して省力化を図り、鉄骨建て方は地下2階から屋上までを一気に立ち上げる方法を採用し、昼間に建て方、夜にボルト本締め、翌日には次節の建て方を繰り返した。

B棟は、同社の創立70周年記念事業の一環として計画された。外観はF棟と同じボリュームとファサードを踏襲し、事業所全体の統一感に配慮したものとなっている。施工では、F棟と同じく、地下外壁、杭、仮設山留め壁を兼用した地中連続壁(OWS工法)、VSL-J1永久アンカー工法を採用している。「優れた耐震安全性の確保」を目標に、制震システムとして当社が開発したブレーキダンパーを組み入れている。

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