19世紀末、当時の我が国は、明治政府が国策として掲げた「富国強兵」「殖産興業」が軌道にのり、数多くの近代産業が百花斉放のごとく立ち上がり発展した。これにともない建設需要も急速に増大する。とくに明治27年(1894)8月に勃発した日清戦争は、多くの産業にとって追い風となり、建設産業もまた大きく成長した。軍関係の工事が急増し、鉄道や橋梁の敷設、軍港の築造、さらに戦争景気のもと洋風大型建築の新築や工場の新設がさかんに着手された。
当社は、おりからの紡績ブーム”糸へん景気”に乗り、次々に新設される紡績工場工事を受注、さらに銀行や学校などの大型工事を手がけ、施工地も大阪から京都、神戸、広島、九州、東京まで広がり創業の礎を固めた。