大林組歴史館

プロローグ

明治期、それはわが国が近代という国家を「普請」した疾風と怒涛の時代であり、多くの産業や企業にとっては「曙」の時代であった。
創業者・大林芳五郎(初名は由五郎)は、19歳のおり、それまでの呉服商から土木建築請負業へ転身、さらに志を得て明治25年(1892)1月25日、大林店を開業した。時に27歳であった。
爾来24年間という短期日のうちに、全国規模の近代建設業を確立し、今日の大林組の礎を築いた。それを可能にしたのは、常に時代と世の中を先見する卓越した洞察力と是非を明確にわきまえたつよい克己心、さらに進取果敢に仕事に挑み続ける情熱であった、と芳五郎を知る人びとは書き記している。近代が勃興しようとする激しい時節の中で、旺盛な開拓者精神が実を結んだものである。

時の予見大林芳五郎

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