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解説

キヤノンのH棟は、同社下丸子事業所全体の再整備の一環として計画された。当社が同事業所で手がけた中でも最大規模のものとなった。外観はアルミカーテンウォールとLow-Eガラスを主体にした落ち着きのあるシンメトリックなもので、当社とアメリカの建築家リチャード・マイヤー氏との共同設計である。掘削工事では根入れ長さの深いWF工法に加えて山留め支保工にアースアンカー工法(除去式)を採用した。これによりトラック桟橋などの仮設工事が大幅に削減され、続く地下躯体や鉄骨工事が容易になった。制震システムとして当社が開発したブレーキダンパーが導入第1号として採用されている。H棟と並行して、H棟ほかの施設へ電力や熱源を供給するE棟、E棟とH棟ほかの施設をつなぐ電力・熱源の供給路となる共同溝を施工した。

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