DICTIONARY用語集
CLT しーえるてぃー
CLTとは、エンジニアリングウッド(エンジニアードウッド)と呼ばれる、木材を人工的に加工・接合してつくられた建材の一種です。木材は天然の素材であるため、材が均質ではありません。そのため強度にもばらつきがあり、そのまま中大規模の構造材に使用することはできません。木材を一定の寸法に切り出し、強度をそろえた上で貼り合わせることで、均質な材料として使用できます。

エンジニアリングウッドには、集成材、CLT、LVL、合板などがあります。CLTは「Cross Laminated Timber」の略称で、ひき板の層を各層で互いに直交するように積層接着した厚型パネルのことで直交集成板とも呼ばれています。厚みのある大きな板であり、建築の構造材の他、土木用材、家具などにも使用されています。

CLTは高強度で変形しにくく、コンクリートにも匹敵する強度があり、高い耐震性、耐火性も備えています。
また、コンクリートに比べて10倍、鉄に比べて400倍以上の高い断熱性能があります。CLTは、3層、5層、7層、9層などがあり、厚みが増せば断熱性も高くなります。
さらにコンクリートパネルに比べて4分の1程度の重量のため、建物自体が軽量になり地震力の軽減につながります。
CLTは、欧州を中心にマンションや商業施設などの壁や床として普及しており、日本でも中高層建築物などの木造化に活用されています。
大林組は、国内におけるCLT製造のトップランナーであるサイプレス・スナダヤをグループ会社化するなど、建築物の木造・木質化に向けてCLTの活用を推進しています。