
OUR ACTION大林組のカーボンニュートラル
カーボンニュートラルへの取り組みは、社会的課題の解決や持続可能な社会への貢献、そして私たちにとってのビジネス機会でもあると考えています。
大林グループのカーボンニュートラルの取り組み
大林グループでは、Scope1、2、3における削減目標として掲げた「燃料由来のCO2削減」「電力由来のCO2削減」「低炭素資材の採用」「省エネルギー建造物の提供」という4つの戦略と「省エネルギー」「創エネルギー」「CO2抑制・吸収」「木造・木質化」「長寿命化/資源循環」といった5つの取り組みで、積極的にカーボンニュートラルへの取り組みを推進しています。



省エネルギー

2015年にパリ協定が採択され、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げています。日本においては、2030年に目指すべき姿として、ZEB(ゼロエネルギービル)を基準とする省エネルギー性能が求められています。
大林組は約40年前に世界一(※1)の超省エネビルを建設するなどかねてから省エネに取り組んできました。豊富な実績と確かな技術で調査、診断、シミュレーションからロードマップの作成まで、建物の省エネルギー化を推進し、お客様のカーボンニュートラルに向けた活動をサポートします。
また、建設現場でのCO2排出量削減に向けて、重機の燃費改善、作業のロボティクス化(遠隔、自動・自立化)やICT施工などにも取り組んでいます。
さらに、ZEB認証をはじめとしたさまざまな評価、認証システムの取得支援も積極的に行っています。
※1 室内環境を最適な状況に保ったまま、エネルギー消費量を従来の4分の1以下に抑えることを目的に1982年(当時)世界一の省エネビルとして完成
省エネ、快適性向上への提案(建物設計、省エネ技術)
技術
設備からマネジメントシステムまで、建物の省エネルギー化を実現するさまざまな技術をご提案します。
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【技術・ソリューション】限りあるエネルギーを有効に使うことで、気候変動対策に貢献「省エネルギー建築・ZEB」
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マイクログリッドシステムの効果を確認(2011.11.16付)
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半屋外空間の空調を制御し、設備の省エネルギーとコストを抑制「in-DUCT」(2023.04.04付)
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建物のICT化で実現するスマートビル「WELCS place(ウェルクスプレイス)」(2022.10.03付)
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建物のエネルギーマネジメントシステム「スマートEMS」(2021.12.03付)
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液化水素の冷熱を建物に利用(2022.08.31付)
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【大林組技術研究所】ガスエンジン発電と排熱利用「マイクロコンバインド発電」
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地中熱の利用により空調「帯水層蓄熱空調システム」(2024.04.03付)
ZEB化支援
建物用途や特性に応じて、省エネルギー技術の最適な組み合わせをご提案し、地球にやさしく、心地よい建物をプロデュースします。
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建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果とコストを比較検証できる「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」を開発(2024.11.14付)
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ZEB認証支援「SmoothSEK(省エネ性能計算情報を自動抽出する設計支援システム)」(2023.08.09付)
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「ZEB Ready」達成評価を可能にするシステムを開発(2023.07.27付)
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中規模ビルのZEB達成の可能性を容易に判断する「ZEB conductor™」を開発(2024.07.02付)
省エネ建物事例
省エネをはじめとした環境に関する観点から建物を評価する国内外の認証システムがあります。ここでは、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)、建物環境性能認証制度(LEED)を取得した事例をご紹介します。
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「oak港南品川」BELS(ZEB Ready)
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「Port Plus 大林組横浜研修所」BELS(ZEB Ready)、CASBEE、LEED
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「横浜シンフォステージ」BELS(ZEB Ready)、CASBEE
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「なんばパークス」CASBEE
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「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」LEED
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「大林組技術研究所」BELS(ZEB)、LEED、CASBEE
建設中の取り組み
施工時のCO2排出量削減
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木造の仮設現場事務所として日本初となるZEB認証を取得(2023.01.24付)
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可動式水素混焼発電機で電動ミニショベル稼働(2024.08.09付)
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建設工事においてGX建設機械の導入を開始(2024.04.25付)
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高速道路の低層遮音壁の連続施工「ハイウェイパネラック™」工法(2020.12.11付)
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100%バイオディーゼル燃料の活用(2023.07.13付)
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鉄道による水素輸送で輸送時のCO2排出量を8割以上削減(2024.01.15付)
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次世代バイオ燃料「リニューアブルディーゼル」(2023.12.15付)
創エネルギー

大林組は、太陽光、風力、バイオマス、地熱といった再生可能エネルギーや、水素エネルギーなどの利用時にCO2を排出しないグリーンエネルギーの活用に積極的に取り組んでいます。現在、国内外40ヵ所、発電容量で約305MWの発電所を商業運転しています。
海外においては、大林組はニュージーランドにおける水素の先行者として知られ、アジア、オセアニア地域でも積極的にグリーンエネルギー事業も推進しています。
事業者としての経験、長年培ってきた知見や技術を活かし、設計(Engineering)から調達(Procurement)、建設(Construction)までをワンストップで行うEPCにより、お客様にとって最適なソリューションを提案します
再生可能エネルギーを活かした事業や技術
水力発電
太陽光発電
地熱発電
風力発電
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【大林組のグリーンエネルギー事業】陸に、海に、吹き抜ける風から電気をつくる「風力発電」
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【技術・ソリューション】陸上・洋上の発電事業をサポート「風力発電システム」
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洋上風力発電所の建設を目的としたSEP(2023.05.12付)
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洋上風力発電施設用TLP型浮体(2024.08.27付)
バイオマス発電
電力調達
水素エネルギーを活かした事業や技術
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【大林組のグリーンエネルギー事業】注目を集める次世代エネルギー「水素」
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AEM型水電解水素製造装置の性能比較実証を開始(2024.02.06付)
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水素供給ネットワークの環境性・経済性・安全性を向上させる新たな実証運用を開始(2024.01.19付)
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再生可能エネルギーによりCO2フリー水素を製造する水素エネルギーシステムを構築(2017.09.06付)
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水素発電にオーストラリアから輸送した水素を使用(2022.06.23付)
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ニュージーランドとフィジーにおいてグリーン水素の製造など開始(2024.01.09付)
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鉄道による水素輸送で輸送時のCO2排出量を8割以上削減(2024.01.15付)
CO2抑制・吸収

大林組はCO2排出抑制・吸収に積極的に取り組んでいます。低炭素資材の開発、輸送時のCO2排出抑制だけでなく、森林整備や緑化によりCO2を吸収し、地球環境保護・生物多様性の保全への取り組みも行っています。
CO2排出量の可視化
技術
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建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果とコストを比較検証できる「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」を開発(2024.11.14付)
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建物の施工段階のCO2排出量を予測「カーボンデザイナー」(2023.12.06付)
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ハイブリッド木造建築物のデザインイメージやCO2削減量表示「WOODX」(2022.08.23付)
自然環境技術
(グリーンインフラ)
技術
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苗木を安定的に栽培、育成する「人工光苗木育成技術」(2023.02.13付)
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【技術・ソリューション】グリーンインフラ
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【技術・ソリューション】屋上緑化「グリーンキューブ」
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【技術・ソリューション】のり面緑化「チップクリート緑化工法」
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生き物を呼び込むための環境評価システム「いきものナビ®」(2013.02.20付)
都市の緑化事例
低炭素資材・建材
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低炭素型コンクリート「クリーンクリート」(2024.06.12付)
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カーボンネガティブを実現する「クリーンクリートN」(2024.09.02付)
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【技術・ソリューション】低セメント量の高流動コンクリート「ニューロクリートNeo」
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【技術・ソリューション】カーボンネガティブタイプのトンネル覆工裏込め注入工法「スペースパック工法®」
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構造物の劣化防止「ジオポリマーコンクリート」(2021.03.30付)
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木質バイオマスを使用した脱炭素化に貢献するコンクリート「リグニンクリート™」(2022.05.18付)
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ほたて貝殻の粉末を利用したシーリング材「スキャロップシール®」(2024.06.21付)
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【技術・ソリューション】CN(カーボンニュートラル)裏込め注入材
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【技術・ソリューション】低炭素型地盤改良材「バイプロジオ」「クリーンクリートジオ」
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低炭素型地盤改良用グラウト材「インフィルハードジオ」(2024.03.14付)
木造・木質化

大林組は、「環境保護・脱炭素」「ウェルビーイング」「地域振興・保全」を目的に、木造・木質化建築に積極的に取り組んでいます。建築物への木材利用は、コンクリートや鉄を減らすことによりCO2排出量を削減し、さらに木材がCO2を吸収して炭素を固定することにより脱炭素に推進します。日本初の高層純木造耐火建築物Port Plusで培った技術力で、さまざまな用途の純木造、ハイブリッド木造、大規模木質建築を手がけています。
また、「使う・植える・育てる」といった森林資源循環の観点から、Circular Timber Construction(サーキュラー・ティンバー・コンストラクション)を掲げ、木造・木質化建築の推進にとどまらず、木材のサプライチェーン強化や循環利用の強化に取り組んでいます。
技術
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【技術・ソリューション】木造・木質の耐火技術「O・mega Woodシリーズ」
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ハイブリッド木造建築物のデザインイメージやCO2削減量表示「WOODX」(2022.08.23付)
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木材をシート加工で不燃材料とした内装用木質建材「アルファテインバー」(2021.04.08付)
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苗木を安定的に栽培、育成する「人工光苗木育成技術」(2023.02.13付)
取り組み
植林・育成
加工・調達
建設
構想
「OBAYASHIの5つの取り組み」にもどる長寿命化/資源循環

建物のライフサイクルにおけるCO2排出量(LCCO2)削減のため、建物を長く使いストックとしての有効利用が求められています。大林組は建物を良質な資産として残していく方法としてコンバージョンやリニューアルに取り組んでいます。
鉄道や道路、上下水道などの社会インフラの多くは、高度経済成長期に集中的に整備されたため、老朽化が一斉に進んでいます。さまざまな構造物の長寿命化と再生に取り組むとともに、災害に強い街づくりを支えています。
さらに、建材の再利用による資源循環にも取り組んでいます。
コンバージョン
(既存建造物の用途変更)
事例
リニューアル
建築
土木
免震・耐震
建築
事例(免震レトロフィット)
文化的・建築的価値に配慮し、内外観を極力変えずに建物を免震化する免震レトロフィットの事例をご紹介します。
土木
建材のリサイクル・リユース
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鉄スクラップの水平リサイクルフローを構築(2024.11.26付)
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鉄骨およびコンクリート製の構造部材をリユース(2024.06.27付)
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ドバイ万博日本館のファサードのリユース(2023.12.18付)
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【技術・ソリューション】廃棄物対策